KAWASAKI NINJA650ABS/Z650ABS

連載新車体感 ニューモデルインプレッション

No.
182
連載新車体感 ニューモデルインプレッション

企画を“まる読み”できます!

※公開中の誌面内容はNo.182(2017年5月24日)発売当時のものになります

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同じエンジンと同じフレームを共有する兄弟車のER-6nとニンジャ650がモデルチェンジとなり、装いも新たにZ650とニンジャ650として新登場。ユーロ4への対応はもちろん、フレーム&スイングアームを刷新する大変更を行なった。

文:谷田貝洋暁/写真:武田大祐

完全新設計のフレームを引っさげて新登場!

車体を共用するふたつの兄弟モデル

Z650ABSとニンジャ650ABSが大幅にモデルチェンジ…。

「あれっ? カワサキのZ650ABSなんてモデル聞いたことないんですけど?」と思ったアナタ、バイクにお詳しいですね。正解です!

 

「なんのこっちゃ」という方のためにもキチンと説明しておこう。これまでフルカウルモデルのニンジャ650と、ネイキッドのER‐6nという車名で売られていた兄弟モデルが、今年からER‐6nの名前が変わってZ650になった。つまり製品としてはモデルチェンジになるのだけど、名前が変わっているというのがその真相。

 

ですが、この2台。これまでどおり、同じ車体とエンジンから生まれた顔だちの違う兄弟モデルという事実はまったくもって変わらない。車体のスペックを比べてみれば、大きく違うのは重さとハンドルまわりとその切れ角。ニンジャが片側32度でZが35度ってことくらい。蛇足ですがこの他にもバルカンSという、同じ車体とエンジンを共用するアメリカンタイプの兄弟モデルがいるんだけど、こちらの方はそのまま継続。…うーん、なんだかとってもややこしや。

 

さて、この2台の兄弟モデル、先代モデルからどこが変更されたのか? それが実はかなりの大幅改修がほどこされている。

 

まず車体。軽い車体と軽快なハンドリングを得るためにシャーシまわりを完全新設計。メインフレームはもちろん、シートフレームやスイングアームもリニューアルされている。これにともない車体右側にオフセットされていたリヤのモノショックも中央にレイアウトしなおされリンク式に。車体もずいぶんと軽くなっているし、もうこれだけ変更が加えられているなら、もはや従来モデルとはまったく別モデルに生まれ変わったと言っていいだろう。

 

カワサキ独自の解析技術を用いた完全新設計のトラスフレームは単体重量15㎏。パイプを限りなく直線でレイアウトすることで、パイプにかかるストレスを分散させているという

 

次に外観が一新されたエンジン。こちらはアップデートレベルの変更だが、低中速回転域のパワーが底上げされ、6000回転域あたりにあった出力特性の谷をなくし、よどみなく吹け上がるように変更された。

 

2016シリーズのパワーカーブに比べると、新型はパワー及びトルクの低中速域が底上げされているのがわかる。これが軽快なスロットルレスポンスにつながっている

 

具体的には吸気系の変更が大きい。エアクリーナーボックスの形状とスロットル系をφ36㎜にすることで中低速まわりの出力を強化。FIのインジェクターもより高性能なものに変更などなど。

 

体感的なフィーリングとしては、従来からの持ち味だった、180度クランクパラレルツインのスムーズに吹け上がるエンジンであることは基本的に変わらない。変わったのは発進から中速までの加速感。従来モデルがパララララ…と“軽やかに回る”テイストだったのが、少し爆発のフィーリングが強くなり、擬音の“パ”が“バ”へ。バララララ…っとより歯切れがよく“吹け上がる”ようになった。ただ、このあたりのフィーリングの変化は排気系のエキパイ長の変更やサイレンサーの内部構造の変更などにも影響を受けているハズなので具体的にどれがどういう…という話はちょっと僕の手にあまる。

 

さて兄弟モデルに共通する基本的な仕様変更の説明が済んだところで、ここからは個々の特徴をみていこう。

 

ニンジャ650はよりスポーティに進化

※記事の内容はNo.182(2017年5月24日)発売当時のものになります