ある待ち時間のつぶやき

ある待ち時間のつぶやき

今、歯医者の待合室にいる。詰め物が取れたまま放置していた歯が3〜4本あるので、その治療に来ているのだ。数年前、「浅いと取れやすいから深めに掘りますね」という歯医者さんの言葉を信じてわが歯を委ねたものの、一年もしないうちに外れてしまった。痛くもないし…時間もないしなぁ…第一また余計に削られてもイヤだしなぁ〜…なんて言い訳をいろいろ見つけて(要は治療をなまけたいだけだったのだが)痛くなるまで放置を決め込んでいたところ、とうとう先日、その中の一本に激痛が走ってしまった。一晩中う〜う〜うなった翌朝、すっかり意気消沈した私は、おとなしく歯医者通いを始めることにした、というわけだ(別の歯医者に…)。

 

初めの一歩さえ踏み出してしまえば、面倒な歯医者通院もわりと楽しく思えてくるから不思議なものである。最初のころは、キョロキョロと院内を見回し、好奇心のおもむくまま器具や薬品を観察するのが楽しかったが、それにも飽きてきた最近の楽しみといえば、待合室の雑誌を読みあさることである。健康、料理、生活、ファッション…と並んでいるが、手に取りやすいのは、待っているほんのわずかな間にペラペラとめくりたくなる雑誌、つまり眺めて楽しいファッション系の雑誌であろうか。中でも、貴金属やオートクチュールなどは身につけている人も見応えがあるので、気に入ったページがあると顔をくっつけてまじまじと見てしまう。おそらく居合わせた人たちは(たかが雑誌になぜこの人は…? )と変に思っていることだろう。たかが雑誌、されど雑誌である。じーっと見ると見えてくるものもあるというものだ(もちろんお肌のシワとかではありません…)。普段仕事で雑誌に囲まれているとはいえ、こういう別ジャンルの雑誌に触れるということは有意義なことだと思う。ときには購買意欲をかきたてられる特集などを見ると、同業者としてねぎらいの言葉をかけたくなり、同時に自分へのいい意味でのプレッシャーとなる。死ぬほどがんばってる人なんて世の中いっぱいいるんだろうな、ってね。

…あ、呼ばれてしまいました。今のページもうちょっと見たかったけど…行ってきます(笑)。

ある待ち時間のつぶやき

チャンカメのプロフィール

タンスタ創刊号の〆切間際に入社した古株女子。現在は雑誌広告を中心に、たまにイラストなどの仕事をする。最近ZZR1100を手放し、愛車はSDRとリード100。

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