犬は喜び、庭かけまわりっ♪

いやぁ、さむいねぇ。こんなに寒い冬は本当に久し振り。しかも、東京までしっかり雪が降るとはねぇ。一体いつ以来だろうか?

ただ、空からこう白い物が落ちて来るとですねぇ。バイク乗りの血が騒ぐワケですよ。だって、晴れの日や雨の日は、一年中いくらでも走れますけど、雪の日ってのは東京では年に数回、もしかしたら今年はもうないかもしれないイベントですよ? え? 危ない? まぁ、滑りやすいしそうかも知れませんが、僕らはバイク乗り。だからこそいいんじゃないですか。それに雪道いったって、関東平野に降る雪なら無理したり気を抜いて走らなければそうそうコケるもんでもない(と僕は思っている)。実際、まわりに聞いてみると雪の日に喜び勇んで走り出すライダーはけっこういるらしい。まぁ、大半はオフ系ライダーだけど(笑)。

さて、今回の雪中行軍の相棒はスズキのニューカマーe-Let’s! いわゆる電動バイク版のLet’s4basketだ。…もちろんスズキさんからの借り物。電動バイクを通勤に使ってたらどうなるのか? というところをインプレッションしたかったのだが、雨天順延しているうちに貸出期間が終わってしまいそうになったのだ。まぁ、考えてみれば電気バイクだしね。より気温の低い日にインプレした方が、寒さに弱い電気バイクの真の実力がわかるってもんだ。ただ、「スミマセン、御社の大事な車両を雪の降る夜に走らせてたら転倒してしまって…」なんて、おまぬけな懺悔だけはしたくなかったので、絶対コケないように気を付けたけどね。

せっかくだから、ここで雪中走行インプレを書いておこう。e-Let’sは、滑りやすい雪道でも足が出しやすくてとっても便利。しかも、タイヤが小さくて小径だから滑りやすいけど、そのぶん路面のミュー(摩擦係数)の低下が非常につかみやすいのだ。「あぁ、このあたりはなんだか路面に接地感がないなぁ。ゆっくりべた足で行くか」なんて思って、つま先で路面を確認してみると、やっぱり滑る。シャーベット状の雪が凍りはじめているようだ。…なんて、思っていたら前方が渋滞。あまりに動かないので、歩道を押して進んでみると数台前のクルマが追突事故を起こしていた。まぁ、接触程度でケガはなかったようだけど、クルマじゃミューの低下はドライバーに伝わりにくいもんね。

保険会社かどこかに電話しているドライバーを尻目に、雪のわだちを越えると、電動バイクはかなり取りまわしがラクことに気付く。フリクションロスを徹底的に追及しているのだろうけど、本当に押しやすい。それに軽いから雪の轍を越えたりするのもラクラクなのだ。それにエンジン音がないからだろう、暗い夜空から落ちて来る雪のなんと幻想的なことか。久々に感動しました。

え? ちゃんとしたインプレッションが知りたいよって? あ、そんな方はUnder400 2月6日発売号(ナンバー32)をお楽しみに! おあとがよろしいようで…。

やたぐわぁ

written by

やたぐわぁ

本名/谷田貝 洋暁。「なるようになるさ」と万事、右から左へと受け流し、悠々自適、お気楽な人生を願うも、世の中はそう甘くない。実際は来る者は拒めず、去る者は追えずの消極的野心家。何事にも楽しみを見いだせるのがウリ(長所なのか? コレ)だが、そのわりに慌てていることが多い。自分自身が怒ることに一番嫌悪感を感じ、人生の大半を笑って過ごすことに成功している、迷える本誌編集長の44歳。

このコラムにあなたのコメントをどうぞ

この記事が気に入ったら
いいね!とフォローしよう

タンデムスタイルの最新の情報をお届けします