なんだかビジネスマンみたいだけど

現在、午前9時3分。バスの中でこのコラムを書いている。というのもこれからオートバイ雑誌各誌の編集者を集めたツーリングに向かうのだが、その道中の時間を使って一つ仕事を終わらせようと考えたワケだ。そんなこんなで携帯電話と、小型キーボードを使ってしこしこ文章を打ち込んでいるのだが、なかなかどうして、バスの中というものはどうも仕事がはかどらない。というのもバスの振動が意外に多くてタイプミスを連発している。しかも、あと「○分で目的地に到着します」なんて言われてしまうと、気ばかりが焦ってしまって仕方がない。昨日のうちに終わらせておけば隣りに座っているマンボ編集長のように、船を漕ぐこともできたのだが、昨日は昨日で姉妹誌『風まかせ』の原稿で悲鳴をあげていたから仕方がない。

移動するバスの中での原稿書き。なんだかはたから見ればバリバリ仕事をこなすビジネスマンみたいでカッコいいなんて思ったこともあったが、実際その立場になってみれば、単に仕事を終わらせられないダメ編集者の姿であると気付く。あぁ、もうすぐ目的地に着いてしまう。焦るばかりで進まない筆。キーボードまでいうことをきかなくなっているのはなぜだろう。バスの車窓からは八ケ岳がキレイな稜線を…なんて書こうと思ったら曇ってた。ダメ編集者の心休まらない日々は続く。仕事ができるようになりてぇ。

やたぐわぁ

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やたぐわぁ

本名/谷田貝 洋暁。「なるようになるさ」と万事、右から左へと受け流し、悠々自適、お気楽な人生を願うも、世の中はそう甘くない。実際は来る者は拒めず、去る者は追えずの消極的野心家。何事にも楽しみを見いだせるのがウリ(長所なのか? コレ)だが、そのわりに慌てていることが多い。自分自身が怒ることに一番嫌悪感を感じ、人生の大半を笑って過ごすことに成功している、迷える本誌編集長の44歳。

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