明るい未来へ

8月19日はバイクの日。各地でもバイクにちなんだイベントが行なわれたそうだけど、ボクは都内で開催された“バイクの日・スマイル・オン2012”に行ってきた。これまでも何度かこのイベントには取材で足を運んだことはあったけど、場所柄、一般の人は入ってきづらいなという印象がいなめなかった。けれど、今回は場所も内容も大きく変更され、本当に広い意味でオープンなイベントになっている。

 

開催されたのは渋谷区にある“こどもの城”という施設。夏休み中、しかも日曜日ということもあってか、親子連れや、隣接する青山劇場の公演を観に来た人たちも入り交じってかなりの盛況ぶり。そんなたくさんの人だかりに興味がわいたのか、通行量の多い青山通り沿いということもあって、バイクとはこれまで直接縁がなかったと思われる人も足を止め会場をのぞいていく姿も少なくなかった。バイクって運転するには免許が必要だし、免許を取ってもバイクを買わなきゃいけないし、ヘルメットやウエアなどもそろえなきゃなんないし…など、本当に興味がないとすっと入っていけないような雰囲気があると思う。それがオープンに、しかもすぐ見られるような会場だから気軽さがあったんだろうな。ぜひ次回以降もこういった場所で開催してほしい。

 

今回とくに印象的だったのが、子どもたちの参加が目立ったこと。会場が児童向けの施設ということもあるだろうけど、家族連れがまさにひっきりなしに入ってくる。各メーカーのバイクやスクーターにまたがれたり、“キッズバイク体験”ではプレイ用の電動バイクを実際に運転することもできたり、普段あまり得られないような機会に大はしゃぎする姿も見られた。さらに彼らを熱中させたのが黒山健一選手によるトライアルデモンストレーション(ボクを含めた大人たちもでしたけどね笑)。全日本トライアル選手権最高峰クラスで通算10度目のチャンピオンを獲得した鮮やかなテクニックには、口をあんぐり、目をパチクリ、本当にくぎ付け状態だった。午前中、昼、夕方の計3回行なわれたのだけど、3回とも最前列に陣取っている子さえいた。

 

彼らの目にはバイクを手足のように操る黒山選手の姿はどのように映っただろうか? この日一日バイクに触れてみてどのように感じただろうか? いつかバイクに乗りたいと思ってもらえたらうれしい。そして、たとえば彼らがそんな道に進むとき、周りも応援してくれる環境であってもらいたい。もしかしたらこの日訪れた子どもたちの中から将来のチャンピオンが誕生しちゃったりなんかして!そんな今後の二輪業界を明るく感じさせてくれるイベントだった。

KJ

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KJ

考えるよりも行動する方が好きな、いわゆる体育会系脳ミソの持ち主。先輩スタッフの破天荒ぶりを脅威と感じながらも、下克上を虎視眈々と狙っている。最近は、仕事と称していろんなバイクに乗っては、「このバイクいいっすね」を口癖に、次の購入ターゲットを思案中。〆切り前はあたふたしていることが多く、布団で眠ることを至上の歓びとしながら、今日もパソコンの前で夢の世界へ旅立つ。

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