その三文字があることがうれしい

僕たち、バイク乗りにとっても気になる交通社会の自動運転化。これから、しかもそう遠くない将来くるであろう、この高度交通化社会において、二輪車がどう組み込まれるのか? そもそも自動運転化できない二輪車(してしまったとしたらそれは二輪車とは似て非なるものになりそうだ)がご禁制になる社会がいずれ来るんじやないのか?と僕はやきもきしているワケだが、ホンダからうれしいニュースが届いた。交通社会の自動運転化(ITS)技術の世界的な見本市が開催され、そこにホンダがブース出展したそうなのだか、そこできちんと二輪車を組み込んだかたちの提案をしてくれたというのだ。まぁ、付け焼刃の知識で色々書いても、間違えそうなので届いたリリースを原文流用させてもらうと、

  Hondaは、2014年9月7日から11日まで米国ミシガン州デトロイトで開催される「第21回ITS世界会議デトロイト2014」に出展します。自動運転による高速道路上での合流・分岐・車線変更など、業界をリードするHondaの最新の「コネクティッドカー技術(ネット接続型自動車技術)」と「自動運転技術」のデモンストレーションを、米国で初めて行ないます。
  デモンストレーションでは、クルマと歩行者・自転車(V2P/B)、クルマと二輪車(V2M)の通信技術を含む最新のV2X技術を紹介します。その中には、Honda初の技術として、運転中に運転継続が何らかの理由で困難になったドライバーのクルマを、別のクルマが無線でけん引していく「バーチャルけん引」も紹介します。

  Hondaのグローバル安全コンセプト「Safety for Everyone」は「事故に遭わない社会」を追求しています。クルマや二輪車のユーザーのみならず、歩行者やそのほかの道路を使うすべての人にさらなる安全を提供する技術の革新に努めています。その一例として、業界をリードするアクティブ・セーフティ、パッシブ・セーフティ、歩行者傷害軽減、衝突コンパティビリティ、二輪車ライダーの安全などにも取り組んでいます。

ということだ。もっとちゃんと読みたい人はぜひホンダのホームページへ。

http://www.hondanews.info/news/ja/auto/4140905

絵空事ではなく、やがて来る高度交通化社会。バイク乗りならだいたい想像できると思うけど、自動運転化が進んだ交通環境のなかを、‶ライダーが積極的に体を動かしてバランスを取りながら走る乗り物≒‶自動運転化しにくい乗り物である二輪車がいっしょに走っても問題が起きないような技術を開発することは難易度がとても高く、クルマメーカーにとってとても面倒なことだ。機械まかせにすることで安全性を高めようとする交通社会のなかで、操る行為そのものを楽しみ、機動性もはるかに高い二輪車はどうしても異質な存在になることは間違いない。しかも、つね日ごろから悪者にされがちな二輪車である。‶自動運転化できないから排除すればいいんじゃない?”なんて安直かつ、横暴な結論もフツウに出てきそうだから怖い。

ホンダは、そんな二輪車を”ITS 社会のノケ者”にされないよう、しっかりと組み込んで研究を進めてくれているというわけなのだ。僕らが大好きな二輪車。これからもずっと交通社会から二輪車が排除されないでいることを願ってやまない今日このごろだ。

やたぐわぁ

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やたぐわぁ

本名/谷田貝 洋暁。「なるようになるさ」と万事、右から左へと受け流し、悠々自適、お気楽な人生を願うも、世の中はそう甘くない。実際は来る者は拒めず、去る者は追えずの消極的野心家。何事にも楽しみを見いだせるのがウリ(長所なのか? コレ)だが、そのわりに慌てていることが多い。自分自身が怒ることに一番嫌悪感を感じ、人生の大半を笑って過ごすことに成功している、迷える本誌編集長の44歳。

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