星空を見るのも楽じゃない(汗)

誌面のコラムでも書いたのだが、いい季節になりましたね。休みの前夜にはいつも「今夜は星空でも見に行きたいなぁ」と思っていたのですが、先日、ちょっとためしに行ってみたところがありまして。ただ、星がきれい=漆黒の闇…という予想から、どうしても怖じ気づいてバイクでナイトツーリング…のまえに車で下見を(苦笑)。もちろん車ですら一人じゃおっかないので友人も道連れに(笑)。携帯で軽く調べて行き先を二つにしぼり、ひとつは暗いけど人もまばらにいそうな場所、もう一つは途中通行止めでそこから先懐中電灯で数十分歩くという山道。さてどちらに行くかと相談した末、せっかくなので後者に決めて出発した。だんだんと家が消え、道も狭まり、「この先行き止まり」という看板も何度か通り過ぎ、いよいよ真っ暗闇に突入! …というところで友人が突然「いや〜…これはちょっと無理かも…」とUターンしはじめた。私はなんだか拍子抜けし、友人にあともうちょっとだけ行ってみようよと食い下がって、ナビ画面で行き先をたどりながら行く行かないとやっていると、その脇をタタターッと原付が2台、通っていくではないか。そしてあっという間にスーッと闇の中に吸い込まれて行ってしまった。「ほら! 今の原付の人たちについていけばいいんじゃない? もうちょっと行ってみようよ!」と私は押したのだが、この先にUターンできる場所があるとも限らないし、こんな夜更けに何かトラブルが起きても誰も助けにきてもらえないし…と、どうにもこうにも友人がやはり無理っぽいので、あきらめてそのまま引き返すことにした。たしかに気持ち悪いくらいの真っ暗闇だもんね…と自分にも言い聞かせはしたものの、途中パトカーとすれ違うと、(パトカーも巡回しているんだ、やっぱり行ってみてもよかったんじゃない?)と少々不満がつのる。ところが、帰る道中友人がまったく口をきかない。変だなと思い、「どうかしたの?」と聞くと「なんでもない」とだけ答える。しかしやっぱり様子がちょっとおかしいので、しばらくしつこく質問をかえて問いかけていると、とうとう「もう言いたくなかったのに…」と重い口を開けた。「白い…」「白い?」「影がさ…」ゾッ。一気に背筋が寒くなってきた。やだ…見ちゃったんだ(私は霊感ないので見えなかったけど)。シーンと車内しばらく静まりかえった後、「でもさ…そりゃあ星空がキレイな場所だものね、そういうのが一つや二ついても当たり前だよね…逆にそういう場所に穴場スポットがあるわけで…ね。ははは…」結局、こんどはもう一つの候補『人が何人かいそうな場所』に行ってみようということで、この日はおとなしく帰った。ふと空を見ると雲が広がってきていた。月もカサをかぶっている。「どうせ今日は見られなかったかもね」「…(二度と)行っちゃダメ、ってことかもね」「やめてよ!」臆病者2名。…ところであの原付の二人はその後どうしただろう…というか、何しに行ったのだろう。我々と同じく星空? …謎であるが、あの闇の中…すごい肝っ玉である。

チャンカメ

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チャンカメ

タンスタ創刊号の〆切間際に入社した古株女子だが貫禄はまるでナシ。かわいい=へんなものについつい手が伸び、デスク周りは癒やし(?)小物だらけ、少々アク抜きの必要な40代。イラスト担当。愛車は現在Z250。乗るたびに ”最近のバイクはすごいな〜” と可愛さ倍増中☆

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