言葉とは愛なのだ

小さいころから本を読むのが好きです。といっても、“本の虫”というほどノンジャンルで幅広く読みあさるほどではなく、好きな作家さんだったり、自分的に内容が気になるものを選んでいるので大分かたよってはいますけれど。文字を読むという行為の好きなところは、映像と違って想像力をかき立てられるところ。その物語に入り込めば、私の頭のなかの空想は無限に広がります。そして、言葉の選び方。ちょっとした言い回しひとつとってもどういう言葉を選ぶかで、文章はまったく違った空気を放つ。そういう意味で、日本語はとってもステキな言語だと思います。たとえば霧雨、小雨、小夜時雨…。雨というひとつのモノに対してたくさんの言葉があって、ものすごく曖昧なニュアンスの言葉をすごくうまく使い分ける。季節や匂い、色、人の心…。“言葉を紡ぐ”という表現が絶妙にマッチする、そんな言語だなぁと。「ああ、なんてステキな文章なんだろう」。そういう風に心が動かされる文章に出会うとすごくシアワセ。

 

でも、毎日バイク通勤をしていると本を読む時間がない! 朝はギリギリまで寝ているし、夜は帰りが遅くなってしまうと眠たさに負けてすぐ夢の中へ…。それがしばらく続くと、無性に本が読みたくなる禁断症状が出ます。そんなときは、しばらく電車通勤に切り替えて、往復2時間の電車の中を本の時間にあてるんです。そして、今がまさに発症期。ここ数日、電車に揺られながらページをめくり、心をときめかせる日々を送っております。

 

本を読むのと同時に、文章を書くこともけっこう好き。小学校のころから作文は得意で、いつも国語の成績が他の学問と比べて一番よかった(そのかわり数学は超ニガテでしたが)。実は、バイク雑誌の編集というお仕事を選んだ理由もそれが大きいんです。バイクが好き、文章を読むのも書くのも好き。それを合わせると…、けっこう単純ですね(笑)。言葉を紡ぐ作業はときとしてすごーく苦しいこともあるけれど(産みの苦しみってやつですね)、それだけに書き上げて本になったときにシアワセを感じます。わかりやすい言葉で、何をどう伝えるか。難しいんですけどね。それと、やっぱり読者の方から感想をもらえたときはやってよかったーって超思う!

 

私の文章のテーマは“愛”です。言葉に愛がなかったら何も伝わらないでしょう? 読んだ人がちょっとでも楽しいと思えたり、シアワセな気持ちになったり、やる気が出たり。そういう文章が書きたい。どんな内容の本であれ、この世の中や人間に対しての愛が感じられる文章を書く人になりたい。うーん、まだまだ鍛錬が必要ですな。

ハタナカ

written by

ハタナカ

よくも悪くもマイペースなAB型。周りからはのんびりしている、ヌケていると言われるが、自分ではけっこうチャキチャキしているつもりな編集部女子。寝ることとおふろに入ることが何よりも好き。“心に太陽を、唇に歌を”(フライシュレン)をモットーに、日々笑顔で楽しく生きることが一番大事だと思っている。選ぶ愛車はなぜかいつもキックオンリーで、現在はSR400とCRM250Rを所有。

このコラムにあなたのコメントをどうぞ

この記事が気に入ったら
いいね!とフォローしよう

タンデムスタイルの最新の情報をお届けします