瓢箪から駒が出た!? 三橋 淳さんダカール・ラリーへ!

これは文句なしにうれしいニュースだ。なんせあのダカール・ラリーに、日本が誇るラリーストである三橋淳さんが4輪ではなく、2輪ライダーとして復活するというのだ。今年の4月1日には、エイプリルフールの冗談でKTMジャパンの社長さんと三橋 淳さんが同社製ラリーマシンの前で握手している写真が出回ったりして、「ホントか?」などと、ぬか喜びしたのだが、まさかそれが現実のことになるとは…。ウソから出たマコト、瓢箪から駒、なんて言葉があるが、まさにそんな感じだ。

 

ここでダカール・ラリーの説明をしておくと、以前はパリ・ダカの名前で親しまれたこのレース。その名のとおり、フランスのパリからアフリカ西海岸のダカールを何日もかけて目指すうえ、サハラ砂漠をとおることもあり、世界一過酷なラリーともいわれている。二輪であるモト部門に参戦した日本人としては、1982年に冒険家の風間深志さんと賀曽利 隆さんが初出場して以来、さまざまなライダーが参戦しており、冒険野郎系のライダーにとっては一つの到達点にもなっているレースでもある。近年はアフリカ大陸の政情不安で開催地を南米に移したものの、3年前には24年ぶりにホンダがファクトリーチームを投入して話題となった。

 

三橋 淳さんは、今年のダカール・ラリーでは4輪をあやつり、総合21位、クラス別では優勝している(通算5度目のクラス優勝)ベテランドライバー。4輪へと転向するまでは2輪ライダーとしてこのレースに参戦しており、02年には総合12位の好成績をあげたライダーでもある。そんなライダーが2輪部門へ復帰する。しかも、操るマシンがダカール・ラリー常勝メーカーであるKTMのラリー専用マシン、450ラリーレプリカであることもあり、いやがおうにも期待がかかるというものだ。

 

面白いのは、このダカール・ラリーへの三橋 淳さんの参戦プロジェクトにおいて、クラウドファンディングでサポーターからの資金援助を広く受け付けていることだ。まぁ、詳細はKTMジャパンの公式リリースなどにもあるので詳しくは省くけど、

 

http://www.ktm-japan.co.jp/pdf/2015_1104_Dakar_Mitsuhashi.pdf

 

誰でもこのファンドに参加できることだ。しかも、その支援金額は5,000円から。たったこれだけの金額でサポーターになれば「僕は三橋さんをダカール・ラリーに送り出した支援者の一人だ!」と胸を張って言えてしまうのである。同じ日本人のライダーの背中に乗っかって、僕らもダカール・ラリーの舞台を駆け抜けることができるのである。実に夢あふれる企画ではないだろうか?

 

もちろん、僕もこのニュースを知った瞬間、ひと口乗っちゃいました。最低金額だけどね(笑)。それに次号のタンデムスタイル(11月24日発売号)から、この夢のあるプロジェクトを広くみなさんに知ってもらうため、ラリー終了までの短期集中連載をスタートさせるつもりで急きょページ確保に動いてますので、ぜひお楽しみに!

やたぐわぁ

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やたぐわぁ

本名/谷田貝 洋暁。「なるようになるさ」と万事、右から左へと受け流し、悠々自適、お気楽な人生を願うも、世の中はそう甘くない。実際は来る者は拒めず、去る者は追えずの消極的野心家。何事にも楽しみを見いだせるのがウリ(長所なのか? コレ)だが、そのわりに慌てていることが多い。自分自身が怒ることに一番嫌悪感を感じ、人生の大半を笑って過ごすことに成功している、迷える本誌編集長の44歳。

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