オオクワガタで一攫千金

オオクワガタで一攫千金

今から10年以上前の話だが、会社の後輩のひとり(変人)が「片岡さん、ツチノコ探しに行きましょうよ。生け捕りにしたら賞金がでるらしいっすよ」と言い出した。ちなみに死骸だと、もらえるものは賞金ではなくテレホンカード(マジ)。生け捕りの賞金額は1億円らしく一瞬心が揺らいだが、存在するのかどうかもよくわからないモノを探すために山に入る気になれなかったボクは「同じ山に入るなら」と、オオクワガタ捕りを提案。『黒いダイヤ』と呼ばれるそれはマニアの間で高額取引されており、天然の大物ともなれば1,000万円の値段がついた。

 

より確実性の高い方を選んだのか、後輩はアッサリとツチノコをあきらめてオオクワガタに標的をチェンジ。さっそく二人で山の中へと入っていった。ただ問題は捕獲方法だ。二人してロクに調べていないから「カブトムシと一緒だろ」と、樹に蜜を塗っておびき寄せる古典的な方法を試すことに。

 

ところが集まってくるのはカブトムシ・コクワガタ・ノコギリクワガタばかり。調べたところオオクワガタは臆病で、他の虫が占有するようなわかりやすいエサ場にはめったに現れないのだとか。そのため樹の洞(うろ)から樹液が出るポイントに隠れていたりすることが多く、カブトムシを捕るように一筋縄ではいかないものであると知った。…まぁ二人の情熱がホンモノだったら捕獲方法を徹底的に研究して…となったんだろうけど、二人ともカブトムシやクワガタの姿を見たことに満足して「別にオオクワガタじゃなくてもいいじゃん。大人になってからこんなガキのころの遊びができて楽しかったし、俺たち幸せだよな」みたいな感じになり、なんとも中途半端な形で賞金ゲットは未完に終わった。

 

最新号のタンスタでは『物欲万歳!』と称してバイクグッズ選びの特集をやったんだけど、こういうページを作っているとホントお金が欲しくなる。そこでオオクワガタ捕りのことを思い出して価格を調べてみたら…。当時1,000万円の値段が付けられていた80㎜級オオクワガタの♂♀ペアがたったの3万円…。いや、昆虫の価格としては恐ろしく高価なんだけど。どうやら当時は空前のクワガタブームだったことや、オオクワガタの希少性、さらに捕獲も難しく飼育方法も確立していなかったことから1,000万円という破格の値段が付けれらていたようだ。う~ん、1,000万円あれば今欲しいものはすべて買えてしまうのに、当時は惜しいことをしたもんだ。ところでツチノコの死骸を見付けたらもらえるテレホンカード、持ってる人いるのかな? 今テレホンカードって貴重な絵柄のモノは数万円で取引されているそうなので、オオクワガタよりもこっちの方が価値があったりするのかも…。

オオクワガタで一攫千金

サブローのプロフィール

ほめられて伸びるタイプを主張するクセに、ほめられることをやらない36歳。出身地である徳島県の一級河川・吉野川の別名“四国三郎”から、このニックネームに命名された。映画やマンガにすぐ影響される悪癖があり『ベストキッド』を観て空手を始めたり、『バリバリ伝説』を読んでCB400SF(当時は大型二輪免許を持っておらずCB750Fに乗れなかった)を買うなどの単純明快な行動が目立つ。

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