0-1,375mの戦い

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0-1,375mの戦い

バイク乗りなら『0-000m』という数値でピンと来るのは『0-400m』、いわゆるゼロヨンを思い浮べるだろう。1/4マイル(約402m)をいかに速く走るかを競い合う『ドラッグレース』と呼ばれる競技が存在する。日本ではマイナーなモータースポーツだが、ハマっている人もいる。ドラッグレースの楽しさを知ってもらおうと、JD-STERがドラッグレースの走行会を福島県にある福島スカイパークで定期的に開催しているのはご存知だろうか?

さて話は変わる。タイトルの『0-1,375m』はバイクで走るレースではない。数値も距離ではなく標高だ。4月9日に大分県にある別府湾(0m)から鶴見岳の山頂(1,375m)に自動車道を使わずに一気に駆け登る『べっぷ鶴見岳一気登山』の数値だ(総距離は約12㎞)。年初にフルマラソンに参戦し、その後何かいいレースはないかと考えていたときに、時期的に締め切りとかぶらないこともあって申し込んだのだ。

ちなみにタイムレースに出れるのは約200人のみ。登山道の保護を考慮しているそうで、毎回抽選が行なわれる。抽選で落ちた場合はタイムレースではなくウォーキングというカタチで参加できるため、最悪一人タイムアタックをしようと思っていたが、幸運なことに当選! それまで時間を見付けてランニングはしていたが、基本平坦な道がメイン。そこでアップダウンのある道を選び、ときには階段を上り下りして鍛えた。トップを取れるとはもちろん思っていないが、少しでも上位に食い込めるように…。

4月8日の夜に大分入り。その日は雨が降っていたものの、当日の天気予報は晴れ。朝、起きてホテルの窓から外を見ると気持ちのいい青空が広がっている。集合場所のビーチまでウォーミングアップがてらスローペースで走って行く。到着するとウォーキングクラスのを含めすでに大勢の参加者の姿が。受け付けをすませると、顔見知りがいるわけではないのですみっこでストレッチ。

このイベントは毎年4月の第二日曜日に開催されるが、例年桜の見ごろはすぎているそう。ところが今年は満開! スタートしてからしばらく川沿いを走るのだが、川沿いに咲いた満開の桜を見ながら走るのは気持ちいい。ついついペースは上がってしまうが、これからやってくる上りを考えて、ペースを抑える。本格的に登山道に入るまでペースを抑えて体力を温存し、登山道に入ったらペースアップするという作戦をとった。

鶴見岳はロープウェイがあり、そこがほぼ中間点。そこまで1時間以内で走り、そこから1時間30分でゴールするという目算。中間地点までは50分くらいで到達。予定どおり。ところがそこから先は思った以上に進まない。タイムアタックの抽選に落ちた、ウォーキングクラスのゼッケンを付けた参加者に追い抜かれる。途中まではスローペースながらも走っているという意識で体を動かせていたが、20分ほどで歩いているといっていい速度に…。

GPS機能付きの時計を未見ながら、足を動かすも、なかなか距離は増えない。その一方で時間はどんどん進んでいく。当初の予定の2時間30分を経過してもゴールは見えない。足切りタイムは確認していないが、そうならないことを祈ってひたすら足を動かす。それから15分ほど歩くと、ようやく整備された道に出る。あともう少しでゴールだと確信し、スパート!

結果としては2時間48分53秒で、順位は166位。足切りされずに記録に残ったことにひと安心。ただこれはタイムアタッククラスにエントリーした中での順位で、途中追い抜かれたウォーキングクラスの人は入っていない。帰りはロープウェイを使って中間地点まで戻り、そこから別府市街までバスで移動する。車中『来年タイムアタッククラスで走れるかは運次第だが、ウォーキングクラスでも参加し、今年より30分縮めてやる!』と決意。それに向けて体を作るべく、走り込む予定だ。

バイクに乗らない人と話していると『バイク=四輪と同じく楽に移動できる交通手段』と思っていると感じることもあるが、ツーリングで長距離を走ったり、クローズドコースをハイペースで走るとかなり体力を消耗する。とくに2016年にはじめて参加したオフ車でのエンデューロレースはすぐにライダー(僕)がガス欠を起こした。それを踏まえ体力作りの手段が、僕にとってフルマラソンや登山なわけだ。もちろん苦しい面もあるが、楽しい面もあるので、今後も地道に続けていきたいと思う。

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よっすぃ~のプロフィール

近代日本の文化は数あれど「バイク」・「マンガ」・「アニメ」に興味があり、そのどれかに関わる仕事したいと考え、バイク雑誌の編集を始めてはや15年(本人は「ガンダムをはじめとするロボットアニメが好き!」と主張するが、周りからは萌え系アニメ派と思われている…)。その半分以上の時間は家に帰らず、カメラを持って全国各地を放浪するか、原稿書きで編集部に引きこもってすごしてきた。「おかげでどこでも寝れるようになった」と豪語する40歳。

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