HONDA VTR

カラー:パールサンビームホワイト

熟成のVツインエンジンを搭載

V型2気筒モデルというと、シャドウやドラッグスターなど、クルーザーモデルを思い浮かべる人も少なくないだろう。しかし、VTRが搭載している90度V型(L型)2気筒エンジンは軽量で車体をスリムにすることができ、なおかつクルーザーモデルでイメージするような振動も少なく、非常にスポーツ性の高いエンジンなのである。

VTRのルーツは、なんと82年に発売されたVT250Fであり、その後も幾度となくモデルチェンジを繰り返し、スパーダやゼルビスといった名車も生み出してきた。そこからエンジン・車体ともに熟成を重ね、VTRという車名で登場したのが98年。現在では燃料供給装置にFIを装備し、デザインも多少変更された。

ホンダのロードスポーツモデルといえばCBシリーズが有名だが、実はVTシリーズもCBと並ぶ大きなブランド。国産250ccロードスポーツを牽引してきた偉大なシリーズなのである。

DETAIL

マルチリフレクターによって視認性に優れたヘッドライトを採用。スタンダードな丸形のシルエットながらも、マルチリフレクターによる精かんなイメージが、VTRのスポーティさを増幅させている
シンプルかつスポーティなアナログ式二眼メーターを採用。左右の液晶画面には時刻と積算(オドメーター)・区間距離計(トリップメーター)がそれぞれ入り、基本的な要素はすべておさえられている

ホイールは前後17インチの5本スポークタイプを採用。VTR専用となっており、軽量化と剛性の両立を実現。また、スポーティで軽快なイメージが、デザイン上の大きな特徴となっている
後方で適度に絞られたデザインを持つフューエルタンクは、スポーツ走行に最適なホールド感を実現。絶妙な曲線を持つシルエットは美しさも兼ね備えている。ガソリン容量は12Lとなっている

格子状のパイプフレームはトラスタイプと呼ばれるもので、軽量ながらも高い剛性を持つフレーム。デザイン的なアクセントにもなっており、ヨーロピアンスポーツの流麗な雰囲気を醸し出している
VT250Fをルーツに持つ水冷V型2気筒エンジンを搭載。熟成を重ねたホンダが誇るスポーツエンジンである。また、現行モデルではフューエルインジェクションを搭載し、環境性能も向上している

VTRのスポーツ性能を支えるのは、エンジンとフレームだけではない。リヤサスペンションにはH.M.A.S.(Honda Multi-Action System)を採用。高い路面追従性を発揮している

クッション性にすぐれたシートはサイドが適度にカットされていて、座り心地、足着きともに良好。ライダーとタンデマーで高低差がつけられ、マシンシルエットに合わせたスタイリッシュなデザインも注目すべきポイントである

RIDING POSITION & FOOT HOLD

●ライダー:身長178cm/体重78kg
座った位置からだとグリップ部分が遠くに感じ、ネイキッド系のモデルとしてはほんの少し前傾が強い印象。ひかえめなシート高と軽量級の車体のおかげでまたがるのもラクラク。タンクの切れ込みもあってニーグリップもしやすい


シートの高さやタンクとのつなぎ目が切れ込んでいるため、足着きはすこぶる良好。足をそのまま下ろすとチェンジペダルに足が当たるが、軽量な車体のおかげで足を動かしてもバランスがくずれることはない


●ライダー:身長178cm/体重78kg
タンデマー用のスペースは決して広く確保されていないが、ライダーとタンデマーとでシートの高さが分かれているのでほとんど干渉しているイメージはない。ソロとタンデム時でのポジション的な差は感じられなかった
●タンデマー:身長161cm/体重45kg
タンデムシートはライダー側より一段高くなっているが、座面が狭めなので密着感は高い。グラブバーが装備されていないので、しっかりと二ーグリップをしてライダーの腰につかまるなどの対処が必要


COLOR VARIATION

パールコスミックブラック
グリントウェーブブルーメタリック

SPECIFICATIONS

全長×全幅×全高
2,080×725×1,055mm
軸間距離
1,405mm
シート高
760mm
車両重量
161kg
エンジン型式・排気量
水冷4ストロークDOHC 4バルブ V型2気筒・249cm3
最高出力
22kW(30ps)/10,500rpm
最大トルク
22N・m(2.2kgf・m)/8,500rpm
タンク容量
12L
価格
56万7,000円

STAFF’S IMPRESSION

マンボサイトー

マンボサイトーのインプレッション

クイックな乗り味が楽しい!

個人的に大好きなバイクなんだよね。街中での十分な軽快感がありながら、高速道路を走っても意外に応えてくれる。ボクにとっては、まさにオールマイティと呼べる1台なのだ。でも一番気持ちいいシーンといえば、やっぱりコーナリングかな。コーナーに侵入したと思った瞬間にスパッと曲がっていく軽快なハンドリングは、このバイクの最大の魅力だと思う。あとは、いかにも「バイクに乗ってるぞ」感のある、「ブロロロロッ」というエンジンフィーリング。パルス感があってお気に入りです。


タロー

タローのインプレッション

扱いやすいクォーター

コンパクトに見える車体だが、またがってみると窮屈に感じることはない。Vツインエンジンらしいバイブレーションが伝わってくるエンジンは、低回転から高回転までよどみなく吹け上がり、トルクの谷もなく扱いやすい。ハンドリングは曲がりたい方向に車体を傾けると、スッと切れ込み、ライダーの意思にクイックに反応してくれる。ただ早いとはいえ、早すぎることもなく、まさに絶妙のタイミングといえる。ブレーキの制動力は、出力特性を考えても必要にして十分といえるだろう。


ヤシロのインプレッション

この快適さはどこからくる!?

見た目は自分にとってちょうどいいサイズ。でもまたがって初めて気付くんだけど、タンクが意外と筋肉質なせいかハンドルまでの距離が若干遠く感じるのだ。それによって少し上体が伏せ気味になるイメージで、初めは少し違和感のあるポジションだったけど、 高速道路で長い間走ってもビックリするぐらいラク! エンジン音もマイルドで、追越車線ではシュパーンってしっかり加速もできるから、250ccクラスでもトップに入るくらいの高速快適マシンだと思うな~。今度は街中でもインプレしてみたい!