Kawasaki ZRX1200 DAEG

カラー:キャンディライムグリーン

日本専売の硬派マシン

先代モデルであるZRX1200Rが生産終了となったことを受け、言わば次世代へZRXブランドを継承する役目を負ってデビューしたのが、ZRX1200ダエグである。
燃料供給装置にはシリーズ初のフューエルインジェクションを搭載。またミッションが6速化されるといった変更も受けている。輸出仕様がなく日本専売モデルというのも特徴といえるだろう。その他、ブレーキにペタルディスクを採用したり、燃料がハイオク指定になったりなど従来モデルとの違いはいくつも見付けることができるが、ルックス面でとくに印象的なところを挙げるのならば、やはりビキニカウルの形状だろう。カウル下部がとがったスタイルとなっており、この形状はどことなくGPZ900Rに似ているようにも見えるのだ。そんなカワサキの伝統的デザインを各部に漂わせるダエグは、いかにも男っぽさを感じる硬派なマシンといえるだろう。

DETAIL

ZRXのアイデンティティでもあるビキニカウルは、ZRXらしさをキープしつつ、GPZ900Rテイストでエッジの効いたデザイン。ヘッドライトはマルチリフレクターを採用し、ウインカーはクリアタイプを採用
メーターはオーソドックスな2眼式。スピードメーターおよびタコメーターはアナログ式だが、時計・オドメーター・ツイントリップ・燃料計はデジタル表示となっている。また、右サイドにはインジケーターランプも設置されている

タンクも日本人の標準的な体格に合わせた形状に設計されている。また、タンク後部(ライダー側からは手前)には、ダエグの文字・がデザインされている。上部はなだらかでタンクバッグを装着しやすい形状だ
中高速域でのスムーズな伸びとパワーフィールを追求しているエンジンには、全回転域にわたってきめ細やかな燃料供給のコンロトールが可能なFIを搭載している。また、ラジエターはZRX1200Rのモノより冷却能力が16%向上している

触媒のレイアウトに合わせてサイレンサーの内部構造を最適化し、コンパクトなサイズに抑えながら、心地よいサウンドを奏でることを追求している。また、エキゾーストパイプは4-2-1集合となっている
D断面形状のアルミスイングアームは、カワサキ伝統のエキセントリック式チェーンアンジャスターを採用している。またリヤショックはレイダウンされており、それらが低速域でのしなやかさと高速域での好トラクション感覚を与える

RIDING POSITION & FOOT HOLD

●ライダー:身長178cm/体重78kg

リッタークラスの車格であるが、この身長ではハンドルやステップの位置がしっくりしてちょうどいいという印象。リヤシートと高低差が少ないのでまたぐときも乗り降りがしやすい。シートがくびれ内モモに干渉しないので足つき性のよさに貢献している


●ライダー:身長178cm/体重78kg
両足がしっかり着くのでタンデマーが乗り降りする際も安心してバランスを取ることができる。ハンドルまでの距離やシートの面積も十分に確保されているのでタンデマーが乗っても窮屈に感じることはなかった
●タンデマー:身長151cm/体重47kg
ライダー側のシートと段差があるのと、タンデムシートのスペースも広いので、きゅう屈感は皆無。適度にお尻にフィットするので座り心地もかなりいいし、手を自然と降ろした位置にグラブバーがあるのでつかみやすい


COLOR VARIATION

キャンディプラズマブルー

SPECIFICATIONS

全長×全幅×全高
2,150×770×1,155mm
軸間距離
1,470mm
シート高
795mm
車両重量
246kg
エンジン型式・排気量
水冷4ストロークDOHC 4バルブ 並列4気筒・1,164cm3
最高出力
81kW(110ps)/8,000rpm
最大トルク
107N・m(10.9kgf・m)/6,000rpm
タンク容量
18L
価格
114万円

STAFF’S IMPRESSION

ヤシロのインプレッション

「怖い!」…けど♪

正直、シート高は高いしデカいしで完全に意気消沈。移動のために“乗らなければならない”という状況下で覚悟を決めて乗ったワケなんだけど、そのシーンはなんと低速走行でのワインディング…(笑)。その排気量ならではのパワーはやっぱりとてつもなく、完全に“乗せられている”状態。だけどその車重のせいか、ツンツンの足つきでも不思議と安定感は抜群だった。慣れたところで高速域にもチャレンジしたいと思わせてくれる、もっとお近付きになりたい1台でした♪


タロー

タローのインプレッション

オールマイティなパフォーマンスが魅力

装備車重が250kg近いので、押し歩く際は、けっこうな重さを感じてしまう。しかし、走り出せばその重さを感じることはない。アクセルの動きに対するエンジンの反応もキビキビしており、さらにハンドリングも入力に対してニュートラル。重心位置がいいのか低速走行時の安定感もある。ブレーキにしても絶対的な制動力が十分あるうえ、コントローラブルなので扱いやすい。端的に表すのであれば、非常にバランスのとれたバイクといえるだろう。


やたぐわぁ

やたぐわぁのインプレッション

意外に親しみやすいビッグネイキッド

ゴリゴリという、メカニカルなエンジンがいかにもカワサキらしく、ものすごく迫力を感じる。ただ、乗ってみると1,200ccという巨大な排気量からは想像できないほど乗りやすい。常用回転域はもちろん、Uターンを行なうような低速走行時でもそれほど過敏なキャラクターではないので、それほどアクセルワークに神経質にならずに走ることができる気軽さがあるのだ。ツーリングから街乗りまで非常に使いやすいバイクだ。

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