第18回 青森県・下北半島

タンデムスタイル本誌の巻末に、隔月ペースで連載している「ニッポン大陸」紀行。タンスタとしてはめずらしい(?)わりかしマジメなツーリング企画です。ではでは今月も、誌面では紹介しきれなかった写真紹介&細かなエピソード紹介をしていきますよ。ぜひとも、誌面の方も読んでいただけると幸いです。

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まず最初に紹介したいのは、尻屋崎。本誌でも紹介しているのですが、この岬には「本州〇〇端」といった称号はありません。まぁ、身もふたもない言い方をしてしまえば、下北半島にある岬の一つです。「じゃあ興味ないや。行くならやっぱり、本州最北端の大間崎でしょう!」と思ってしまうライダーもいるかもしれませんが…。ココをスルーしてしまうのはあまりにももったいないですよ〜。「最果て感」で言うなら大間崎よりもこちらの方が上かもしれません。灯台の他には何もない風景が、旅情をかき立ててくれます

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尻屋崎に訪れたら、ぜひ触れあいたいのが「寒立馬(かんだちめ)」。この地域で使われていた農耕馬で、かつては絶滅の危機に瀕したこともあったものの、保護活動により現在は30頭ほどに回復しているとか。尻屋崎周辺で「半野生」のような状態で放牧されており、これがまた最果て感を感じさせます。見てのとおり、ずんぐりした体形が特徴で、いかにも北国の厳しい寒さに耐えられそうな、そんな力強さを感じさせますね。ちなみに、人には慣れているので優しく触れるくらいなら大丈夫なのですが、調子に乗って悪ふざけをするのは厳禁。「蹴られたら…たぶん死ぬ!」というくらい、足の筋肉がたくましいですよ(笑)

寒立馬のようすを、動画でどうぞ

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「大間崎よりも尻屋崎!」みたいな推し方をしてしまいましたが、とはいえやはり「本州最北端」の大間崎も外すわけにはいきませんよね(笑)。誌面ではあまり大きく紹介していませんが、もちろん今回の旅でも訪れましたよ

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大間崎には「ここ本州最北端の地」という碑が建っています。ちなみに正しくは「ここ」ではなく、「こゝ」。この表記がまた、旅情あるんですよね〜。大間崎を訪れたら、必須の記念撮影スポットだと思います

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大間といえば、マグロの一本釣りでも有名。たまに「巨大マグロに挑む! 大間の漁師たち!!」みたいなテレビ番組が放送されることがありますよね(年末とか)。その特番の舞台が、まさにココ。大間崎には、一本釣りをイメージしたモニュメントもあります。マグロにまたがってみたり、グーパンチされるポーズをとったり、まぁこれもまた、記念撮影のメッカでありますな

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本誌で紹介している「名物女将」の宿です。この宿のエピソードは本誌でもいろいろと書いているのですが、とにかく天然キノコの鍋がおいしくて…。写真のとおり決して「新しい宿」ではありません。しかし「古いのと汚いのは違う」というのが女将さんのモットーだそうで、すみずみまで掃除がいきとどいており、廊下もピカピカ。女将さんのパワフルなキャラクターにも圧倒されます

薬研温泉の近くには、「恐山」があります。知名度でいえば全国区ですよね。はたしてここにはどんな風景が広がっているのか。動画を撮ってみました

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巨大な奇岩が立ち並ぶ、仏ヶ浦。ここは下北半島のガイドブックでは必ず紹介されるといってもいい有名スポットですが、実際にその迫力を目の当たりにすると、言葉を失ってしまいます。僕がいかに小さいかに注目!

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この写真も、仏ヶ浦のスケールがよくわかるんじゃないかなぁ。僕の目の前に不思議な模様の壁がありますが、これ、100mくらいさきにある壁なんです。あまりにスケールが大きくて、目の前にあるように見えるかもしれませんが…

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よし、じゃあこの写真ならサイズ感がわかるでしょう! 周囲の大岩や大壁に囲まれて、ポツンと立っているのが僕です。下北半島に訪れた際は、仏ヶ浦もぜひ必見です!(ただし駐車場からはけっこう距離があるので注意)

とどめに(?)動画でも仏ヶ浦を紹介します!

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これは「けいらん」という郷土料理。名前の由来はまさに「鶏卵」から来ているそうですが、白いのは卵ではなく、あんこの入った餅。これがなんと、温かいだし汁の中に入っているのです。甘いものとしょっぱいものを、それぞれ独立させたまま一つのお椀の中で融合する…という高度な(?)料理ですが、味わいとしてはけっこう素朴

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「道の駅わきのさわ」のすぐ近くにある、脇野沢温泉。取材の終わりに「せっかくだからここで汗を流してから帰ろう」ということになったのですが、入口に「水道水にて営業しております」との張り紙が。どういうことか聞いたところ、ずいぶん前から温泉のポンプが故障してしまっているそうで、やむを得ず水道水を沸かして営業しているのだとか。最初から銭湯だと割り切って入れば非常に気持ちよく、気分よく帰ることができました。ちょっとした取材の舞台裏です。

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