メーカーイチオシ!バイクセレクション2024

Honda EM1 e:

これからの時代に欠かせないエコでクリーンなモビリティ

EM1 e:は、2023年8月、ホンダが個人向けとしては初めて販売を開始した電動モデルです。日常のちょっとした足に使いやすい、原付一種(50cc)相当のスクーターです

ホンダ広報さんのオススメポイント

  • 静かで振動が少なく、快適な乗り心地。
  • 日々の使い勝手を考慮した、交換式バッテリーの採用。
  • 暮らしになじむ、シンプルでミニマルなデザイン。

EM1 e:のスタイリング

 

狭い路地も静かな住宅街もスイスイ快適
日常使いにちょうどいい快適EVスクーター

 

乗り物に対するEV化の波は確実に広がっています。もちろんバイクの世界も同じです。いろんなジャンルの“電動バイク”が生まれ、最近では完全電動のスポーツバイク(カワサキ・ニンジャe-1など)も市販されるようになりました。じわじわと増えてきています。でも、どうしても電欠や航続距離の問題、電力補給そのものの問題…などなど、課題も山積みです。

 

だけど、そこは適材適所です! 根本的なバッテリー容量やモーターの消費電力など、現在は進化途中としかいいようがありません。さらに、まだまだ整っていない電力補給インフラにともなう活動範囲の狭さは、コミューターとして見れば納得できる範囲のはずです。それと引き換えに家庭で充電できるという手軽さは魅力になるはずです。たいていの電動モデルは家庭用コンセントで充電できて、気軽に乗れます。音も静かで排気ガスも出ません。やはり、今はコミューターとしての輝きに注目するのが自然でしょう。

 

ありきたりの大義だけど、カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現に向けた新世代の乗り物としての可能性は、やはり大きいのです。

 

 

2023年7月の道路交通法改正で“特定小型原付”という新たな区分が生まれました。これにより、都市部を中心に電動キックボードが急速に普及し、街中を走る姿を多く見かけるようになりました。これは正しく使えば手軽で便利な乗り物なんだけど、ルールの周知、乗り手のマナーやモラルがまだ追い付いていないかな、という印象です。

 

いろいろ課題はあるけれど、このような電動の乗り物は、キックボードに限らず今後もどんどん増えていくことでしょう。やはりEVコミューターは頭角を現し始めました。

 

日常の足…、ちょっとした買い物や通勤・通学に使うなら、気軽に乗れるということはけっこう大事な部分。でも、安全性や機能性も重視したい。そんな時重要になるのは車格のしっかりしたスクーターならではの安全性や走破性です。

 

このEM1 e:だって、スクータースタイルのEVコミューターという認識でいいのでしょうか? …スクーターがEVになったのではなく、EVコミューターが伝統的なスクーターのスタイルになっていると考えてみましょう。安定性もあり、原付きバイクと同じ走行区分も使えます。ちょっと強引かもしれないけど、長距離の航続が難しくても得した気分にはなりませんか?

 

 

車両区分は原付一種。だから、原付免許しか持っていない人、クルマの免許しか持っていない人でも乗れます。さらにいうなら、特定小型原付とは違い、運転免許を持って道交法を知り、守って使用する乗り物です。車道と歩道を好き放題行き来する、どこから飛び出てくるかわからない、電動キックボードやこがずに走る電動自転車のようにはなりません。傍若無人な走りをする特定小型原付車両も多くて、ちょっとナーバスになってしまいます。
でも、シニアの足だったりと、じつにさまざまな人が使うことにもなるであろう特定小型原付は間口の広さも大切です。ここに難しいジレンマが生まれています。早く安全を重視した法整備の充実を、と願うばかりです。

 

さて、EM1 e:の使い勝手について。カタログ値からもわかるように、そもそも遠くまで出かけるような使い方をする乗り物ではありません。ここでそれを問題にするのはナンセンスでしょう。それを求めるなら、いつの日か新たに登場するであろう、一度充電すると300kmくらいゆとりを持って走れる電動バイクを待つことです。残念ながらそんなモノはまだありません。

 

EM1 e:は短距離用の手軽なEVスクーターがコンセプト。カタログでは1回の満充電での走行距離53kmということになっています。たとえば、東京都内への通勤を考えると、都外からの往復には心もとない航続力です。それに上り坂などがあれば電力を大量に消費してしまうのはEVモデルの宿命です。そうなると航続距離はグンッと縮みますね。

 

 

ただ、EM1 e:は省電力モードに切り替えることができます。そうすると加速がゆっくりだったり最高出力を制限したりと、バッテリーの消費を抑えてくれます。上り坂をこのモードで走ると速度が落ちてしまうので、道路状況に応じて切り替えながら走るといいでしょうね。

 

それでもこのスペックはこのクラスにしては優秀なんです。たとえば、単純計算をしてみましょう。時速30kmで20分走ったとすると走行距離は10kmになります。多くのユーザーがちょっとした買い物に出かけたり、通勤や通学のために駅まで…、で原付スクーターを使うのって、それくらいの人が多いんじゃないかな。それに、それ以上の距離だと、時速30km制限ではなく、道路事情に沿った制限速度で走れる乗り物がほしくなってくることでしょう。EM1 e:は典型的なストリートコミューターなんです。

 

それだけの活動範囲だけど、そこを走り回っている時、乗り心地や安定性はれっきとしたバイクです。電動キックボードや電動自転車から生まれたEVコミューターたちとは段違いの快適さ、信頼できる安定感があります。それにブレーキもしかり。重い車体をしっかり止めるし、その時の安定性も抜群です。凸凹を越えてもしっかりまっすぐ走るし、ちょっとした段差で簡単に飛ばされることもありません。障害物を避けようと加速する、なんて時の瞬発力も普通のスクーターと変わらない力強さがあります。

 

それに操作性ですが、これも素直です。バイクに乗っている人間がいうので、偏りはあるかもしれませんが、加減速はナチュラル。ゆっくりとスロットルを開けている時のトルクのピックアップもすごく自然です。いきなりドカンっと加速してしまうハイパワーEVもあると聞いていますが、EM1 e:はレシプロエンジン仕様のバイクから乗り替えても違和感はありません。それにスロットルのオンオフを繰り返す時のフィーリングも、既存のスクーターのそれと何ら変わりません。バイクに乗っている人はもちろん、初めてこういった乗り物に接するライダーでも、混雑路から路地裏まで、自然に扱えるのではないでしょうか。いろいろな面で安心感があります。

 

 

たとえばEVコミューターを家電の延長のような乗り物と考える人もいるし、実際手軽さや使い勝手のよさは動く家電といった感覚もあるけれど、公道を走る乗り物です。しっかり走ることは大切なのです。その点において歴史あるバックボーンのハッキリしたバイクメーカーの作ったEM1 e:には安心感があるのです。

今なら国や一部の地方自治体からの補助金も出るから、お財布にもやさしい。さらにガソリンエンジンに必要なオイル交換のようなメンテナンスやガソリンスタンドに寄るわずらわしさもありません。そして何より時代を先取りしたクリーンで静かな乗り心地は、お手軽なコミューターを手に入れたいと思っている人には、ぜひとも注目してもらいたい1台なのです。

 

EM1 e:のディテール

EM1 e:の足つき&乗車ポジション

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身長:152㎝/体重:45㎏
フロアステップがフルフラットなので、乗降時に高く足をあげたりと気をつかわなくてもいいです。足を置く位置の自由度が高く、ポジションもゆったりしています。足つきは両足がしっかりカカトまで着きます
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LSB2024_HONDA EMIe:_p4
身長:167㎝/体重:53㎏
コンパクトな、普通の50㏄クラスのスクーターと何ら変わらないサイズ感です。両足を下ろしてもカカトまでベッタリ接地します。乗車姿勢をとってもきゅう屈な感じはなく、ごく自然に運転できます

EM1 e:のスペック

全長×全幅×全高
1,795×680×1,080(㎜)
軸間距離
1,300㎜
シート高
740㎜
車両重量
92㎏
原動機種類
交流同期電動機
定格出力
0.58kW
最高出力
1.7kW(2.3㎰)/540rpm
最大トルク
90N・m(9.2kgf・m)/25rpm
バッテリー種類
リチウムイオン電池
バッテリー電圧/容量
50.26V/26.1Ah
一充電走行距離(30㎞/h定地走行テスト値)
53㎞
タイヤサイズ
F=90/90-12・R=100/90-10
価格
29万9,200円(車両本体およびHonda Mobile Power Pack e: 1個と、Honda Power Pack Charger e: 1個を含めた参考価格)
カラーバリエーション

EM1 e: 製品ページ

CONTACT

問い合わせ先
Hondaお客様相談センター
電話番号
0120-086819
URL
https://www.honda.co.jp/motor/

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