原付二種クラスの車体サイズに、高速道路走行可能な排気量のエンジンを搭載した「PCX150」が登場したのは2012年。以来、多くのライダーから支持を集め、2021年からは排気量をアップしたPCX160に! 2025年はマイナーチェンジを受けさらに魅力アップ。その2025年モデルの乗り味を紹介する
写真・文=吉田 朋
街乗りからツーリングまで楽しめる!
250㏄〜400㏄クラスのビッグスクーターはピーク時と比べると選択肢は減っている。しかし、クラッチ操作不要で気軽に走れ、積載能力の高さから一定の支持を集めるカテゴリーだ。ホンダはフォルツァをラインナップしており、スポーティな走りも楽しめるモデルとして人気を集めている。
ただそれ以上に人気を集めているのが150㏄前後のエンジンを搭載するミドルスクーターだ。125㏄クラスのコンパクトかつ軽量な車体、高速道路走行も可能で125㏄にプラスαされたパワー。街乗りだけでなくツーリングにも活用できるマシンとして、各メーカーはラインナップを増やしてきた。
その中でもPCXシリーズは国内でトップセールスをマークし続ける。気軽に乗り回せるだけでなく、安定した乗り味と上質なデザイン。それにつねに進化し続けることも多くのライダーを魅了するのだろう。2021年でPCX160となり、2025年でマイナーチェンジを受けた。
性能面では従来型を受け継ぎ、156㏄エンジンは15.8psを発揮。出力的に見れば250㏄よりは低いが、車体の軽さと絶妙な設定のCVTで、発進時の加速は上々。その一方で市街地の流れも楽々リードできる。高速道路を走ると最高速はメーター読みで120㎞/hには届かないが、100㎞/h巡行は十分にこなせる。
車体もショートホイールベースながら、しっかりと直進安定性が確保されているので、高速道路走行でも不安はなし。ハンドリングも軽快で、前後サスペンションやホイールサイズも相まって、スクーターというくくりでは十分走りを楽しめる。従来型からしっかりと性能面の素性のよさを引き継いでいる。
今回の変更点のメインは外観のリファイン。PCXのイメージを引き継ぎつつ、エッジの効いたシャープなスタイルは所有感を満たしてくれる。また新たにハンドルカバーが採用され高級感はアップしたが、スマートフォンホルダーの設置にマイナスな面はある。ただ工夫すれば装着は可能なので、大きな問題にはならないだろう。
PCX160は気軽に乗り回せる一方で、さまざまなステージを楽しめる。メインバイクとしても活用できるポテンシャルを持つモデルだ。
PC160のディテール
SPEC.
- 全長×全幅×全高
- 1,935×740×1,125(㎜)
- 軸間距離
- 1,315㎜
- シート高
- 764㎜
- 車両重量
- 134㎏
- エンジン種類・排気量
- 水冷4ストロークOHC4バルブ単気筒・156㎤
- 最高出力
- 12kW(15.8ps)/8,500rpm
- 最大トルク
- 15N・m(1.5kgf・m)/6,500rpm
- 燃料タンク容量
- 8.1L
- 燃費(WMTC)
- 44.9㎞/L
- タイヤサイズ
- F=110/70-14・R=130/70-13
- 価格
- 46万2,000円
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- Hondaお客様相談センター
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- 0120-086819
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