写真:増井貴光
どんな場所にも気軽に行けるフットワークの軽さが魅力
イギリスでスタートした世界最古のバイクブランド“ロイヤルエンフィールド”。その最新モデルが2025年秋に日本国内での販売がスタートした、まるでカスタムしたかのようなスタイリングが特徴となるGOAN CLASSIC 350(ゴアンクラシック350)だ。このゴアンクラシックの一つの魅力はどんなシーンにも溶け込み、その中でしっかりと存在感を放つこと。
ふと会社終わりに朝日が見たくなり、コーヒーのセットと本をバッグに投げ込み、ゴアンクラシックで走り出す。そう、ゴアンクラシックは、ちょっと走りたいと思った時に受け入れてくれる気軽さがあるのだ。夜の街中、タンクやフェンダーに映り込む街灯やクルマのヘッドライト、ビルの窓灯りが、何にも支配されず自由に走り回っていると感じさせてくれる。
海に向かう途中、ファミレスで休憩をとる。最近は24時間営業するところが減っているのが残念だけれど、昨今の働き方改革を考えれば仕方なしといったところだろう。営業する店舗が減っているためか2時、3時という時間帯でも客はそれなりにいる。ただ、日中に比べれば断然静かだ。そんな中で、読めていなかった本に目をとおす。たまにはこんな時間を持つのもいい。
白んできた空のもと、ひたすら海岸を目指す。スピードを出すバイクではないので、心地いいシングルの鼓動を感じながら田舎道を走らせるのも楽しい。
ちょうど日が登る直前に海岸に着く。曇りの予報だったけれど、地平線間際は雲はないだろうと予想していたとおり、最高の日の出を拝む。タンクに映り込む日の光が夜の街の明かりとは違った表情を見てくれて、これまたいい。そう、ゴアンクラシックは自然の中にも溶け込み、その中でしっかりと存在感を放つのだ。カバンに詰めたコーヒーのセットを取り出し、ミルで豆をひく。この一手間をかけたコーヒーがこれまたうまいのだ。海をバックに共に走ってきたゴアンクラシックを眺めながらうまいコーヒーを飲む。まさに最高のひと時。
「さぁて、今日もいっちょうがんばりますか!」と心の中でつぶやき、ゴアンクラシックのエンジンに火を入れた。
GOAN CLASSIC 350
カスタムバイクのたたずまいだけれど、非常に扱いやすい。エンジンは低速から十分なトルクがあって走り出しも元気だし、加速もスムーズ。そして100㎞/hでの巡航もこなす。そして、シングルエンジンらしい鼓動感が心地いい。ハンドリングもクセがなく、思った方向に思い描いたラインで曲がっていってくれる。ブレーキはもともとかっ飛ばすようなバイクではないので、クルーズする分には必要十分な制動力とコントロール性がある。
POSITION & FOOTHOLD
両足を降ろしてカカトまでベッタリ着くだけでなく、ヒザにはかなりの余裕がある。そのおかげでまたがったままでもバイクの取りまわしはラクだ。車体はさほど大きくはないけれど、かといってポジションが窮屈な印象もない。身長170㎝/体重70㎏
SPECIFICATIONS
●全長×全幅×全高:2,150×825×1,200(㎜)●軸間距離:ー●シート高:750㎜●車両重量:197㎏●エンジン種類・排気量:空冷4ストロークOHC2バルブ単気筒・349㎤●最高出力:14.9kW(20㎰)/6,100rpm●最大トルク:27N・m(2.7㎏f・m)/4,000rpm●燃料タンク容量:13L ●燃費(WMTC):ー●タイヤサイズ:F=100/90-19・R=130/90-16●価格:74万9,100〜75万5,700円
CONTACT
- 問い合わせ先
- ロイヤルエンフィールドジャパン(総輸入発売元:ピーシーアイ)
- URL
- https://www.royalenfield.co.jp/



















