コミュニケーション方法の違い

男のコミュニケーションというのは、基本的に「問題解決型」であるそうです。

人類という種族が地球に誕生してから何万年もの間は、いわゆる「狩猟採集」の生活だったわけですよね。男は大きな動物などを狩りに出かけ、女は集落の周辺で採集や子育てをするような…。そういった生活が何万年と続いてきた中で形成された思考パターンというのは、現代人にもしっかりと染みついているのだそうです。

男の場合、狩りに出かけるとあまり無駄話はできません。獲物に逃げられてしまいますからね。会話の中心といえば、ワナをどこに仕掛けるのか、追い込む役割は誰か、仕留める役割は誰か…といった、ものすごく事務的なこと。もし獲物に逃げられてしまったときも「じゃあワナを改良しよう」だとか「追い込む役割の人間はこう動いた方がいい」だとか、つねに「問題解決型」のコミュニケーションだったわけです。しかし女の場合は、集落での共同作業というのも多かったんですよね。女性同士が集まって、ドングリの皮を剥いたりとか、衣服を作ったりだとか。…となると、女性同士でおしゃべりしながら作業をした方がラクです。「ウチの子供に歯が生えてきたのよ」とか「ドングリはこうやって煮るとおいしいわよ」とか。男とはまったく違ったコミュニケーションをしてきた…と。

いつだったかのテレビ番組で「現代の男性は、こういった女性型のコミュニケーションを覚えるべき」といっているのを見たのですよ。何万年もの間につちかわれてきた思考パターンはなかなか変えられないし、現代人も男女によってこういうコミュニケーションの差がある。現在は地域でのコミュニティというのがだいぶ希薄になってしまっているので、男も女性型のコミュニケーション方法を覚えなければならないのだ…と。なるほどなぁ〜と感心し、いろいろと反省しましたね。その番組によると「たとえば女性が何か相談してきた場合、必ずしも問題解決が目的ではない場合もある」と。つまり「悩みを共有してほしい」「一緒に悩んでほしい」というのが目的であって、別に解決法を求めているワケではないのだと…。しかし男性は、相談されると短絡的に解決法を探してしまうわけです。「じゃあこうしたらいいんじゃない?」と、まさに狩りに失敗したときのように。

そして「アナタは何にもわかってくれないのね」「えぇっ!?」「そういうことを相談してるんじゃないのに」「いや、だってさ…」「もういい!」…みたいなケンカになってしまうのだと。いやぁ、これ、何というかすんごく勉強になりました(笑)。男にとって問題解決型ではないコミュニケーションというのは確かに馴染みが少ないのですが、確かに女性にはそういう会話をよくしているような気がします。うん、確かにそう。男のコミュニケーションは、問題解決型がメインです。

しかし難しいのは「女性だって問題解決を求めて相談するときもある」ということでしょうか。女性はその辺を嗅覚で察しているのかもしれませんが、男はなかなか、わかりませんからねぇ…。一緒になって悩みを共有しているだけでは「何か対策を考えてよ!」と怒られてしまうこともあります(笑)。ホント、現代社会の便利さと引き替えに、男に課せられたモノは大きいですねぇ。世の男性のみなさん、まぁいろいろあるけど、がんばりましょうや。ねぇ。

マンボサイトー

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マンボサイトー

「マンボ」というニックネームはマンボウ似であることから名付けられ、当初はかなり嫌がっていたものの、最近ではそれほど気にならなくなってきた。ビッグバイクよりも中小排気量 の方が好き、人気車種よりもマイナー車の方が好き、というあまのじゃくな性格の持ち主でもある。

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