この週末、ひろしまゲートパークプラザに脱炭素社会に向けた車両が集結

 

国内のバイクメーカー4社をはじめ日本の自動車生産企業を会員とする業界団体“日本自動車工業会(自工会・JAMA)”が、G7 広島サミット開催にあわせて21日(日)まで、G7の国際メディアセンターに隣接する“ひろしまゲートパークプラザ”にて、自動車業界のカーボンニュートラル(CN)達成に向けた取組みを紹介する展示、“Diversity in Carbon Neutrality -カーボンニュートラルにも、多様性を。- ”を開催する。

展示の狙いは、脱炭素社会を目指すにあたって、バイクやクルマは現在電動化がすべてと思われがちなのを、もっともエネルギー効率が高くなるよう、全方位で技術の可能性を模索し、複数の経路でカーボンフリー社会をめざすマルチパスウェイに、日本の自動車メーカーはオールジャパンで取り組んでいることを世界にアピールすることにある。

会場は●電気自動車(BATTERY ELECTRIC VEHICLES)、●水素(HYDROGEN)、●カーボンニュートラル燃料<バイオ燃料・合成燃料>(CARBON NEUTRAL FUEL)、●軽自動車(KEI CARS)、●走る楽しさ(FUN TO DRIVE)、●物流領域での取り組み(LOGISTICS)の6ゾーンに分かれいて、それぞれのメリットを説明するとともに実際にその分野で活躍している車両が展示してある。ただ車両が置いてあるだけでなく、どんな取り組みで使われているのかがわかるので、見て回るとこれがなかなかにおもしろい。バイクは、電気自動車と走る楽しさゾーンにめずらしい車両が展示されているので、最新の乗り物に興味があるならぜひとも会場に足を運んでみてほしい。

 

世界には各地のエネルギー政策や地域性ごとに多様なニーズがあり、個別の対応が必要なことを、四輪全体で世界の30%、二輪だと46%のシェアを誇る日本の自動車産業はわかっている。そして、これまでにそれぞれの地域や国に対応してきたさまざまな技術もある。その多様な技術を活かしてこそ、素早くそして着実にクルマ社会の脱炭素化が実現することを、この展示を通して少しでも世界に伝わることを願いたい。

 

 

現在、脱酸素社会の基盤を作る大本命となっている電気自動車ゾーン。ここには、ホンダ、カワサキ、スズキ、ヤマハの4社により、日本国内における電動二輪車の普及を目的として2019年に発足した電動二輪車用交換式バッテリーコンソーシアムで合意したバッテリー交換システムの標準化にのっとったバッテリーであるホンダモバイルパワーパック、それを搭載するホンダ・EM1 e:、スズキ・eバーグマンが展示される。つい先日東京で実証実験が始まったeバーグマンが展示会に登場するのは今回が初である。

 

 

クルマ好きならではのやり方がきっとあると、楽しむ領域からのアプローチをした走る楽しさゾーン。こちらにはカワサキからEVモーターサイクル(プロトタイプ)のネイキッドタイプ(Z)、ヤマハからEビーノ、EO1、TY-E 2.1が出展されている。トライアルモデルのTY-E 2.1は、今年全日本トライアル選手権に黒山健一選手ライドのもと出場していて、そこそこの結果を出しているのだ。EO1は現在レンタルバイクとして一部店舗で借りることが可能だ。

 

 

水から生まれるクリーンエネルギー水素のゾーン。5月17日に国内4メーカーが水素エンジンの研究開発を行なう団体を共同で設立することが発表されたけれど、それに関する展示は残念ながらなし。ただ、水素を燃料として燃焼させるトヨタの車両などが展示されている。

 

 

既存の内燃機関の脱炭素化に貢献するカーボンニュートラル燃料<バイオ燃料・合成燃料>ゾーン。

 

 

日本独自の進化を遂げた低酸素化の立役者である軽自動車ゾーン。

 

 

多彩なアプローチで今すぐCO2を減らす物流領域での取り組みゾーン

 

 

太陽光パネルで充電した電気を供給する完全自立型給電ステーション。4台分のスペースで2台の日常使いなら現状でほぼ問題ないことが1年かけた実証実験でわかっているとのこと

 

 

車両展示とは別に、広島の復興を写真や実物を展示して伝える“Pride of Hiroshima展”もある。“Rebuilding Hiroshima”、“Present”、“Future”の3部構成で展開されている。

 

 

イベントデータ

イベント名
Diversity in Carbon Neutrality
-カーボンニュートラルにも、多様性を。-
開催日
5月19日(金)~21日(日)
場所
ひろしまゲートパークプラザ
(広島県広島市中区基町5)
時間
10時~18時

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