日本二輪車普及安全協会(以下:日本二普協)は、1971年設立の二輪車安全運転協議会を母体とし、その後1997年に国内4メーカーによって設立された日本二輪車協会(NMCA)と2013年に統合して現在に至る。その背景には、高度経済成長期に急増したバイクの利用者と、それにともなう交通事故の増加などの社会問題があった。バイクに対する風当たりが強まる中『安全な利用環境を整え、健全なバイク文化を育てよう』と立ち上がり、これまでさまざまな活動を続けてきた。
では、日本二普協は具体的にどんなことをしているのか? ライダーにとって身近な活動を三つ紹介しよう。まずは人とバイクの安全を守る安全防犯事業だ。全国各地で初心者向けに、実践的な技術や危険予測能力を身につけるスクールを開催。長年グッド・ライダー・ミーティングの名称だったが、2024年からより初心者に向けた内容に変更するとともにベーシック・ライディング・レッスンと名称を変更。また、高校生に向けた安全運転啓発活動も推進している。そして万一盗難に遭った際、早期発見を実現するためのシステム『二輪車防犯登録』を展開し、警察庁全国オンライン網でいつでも所有者確認が行なえるようにしている。また販売店に持ち込まれた車両が盗難車であるかを瞬時に検索・判断できるシステムも構築。
次に環境整備事業で、ライダーが快適にバイクライフを送る環境を整える活動をしている。とくにバイクは四輪と違って駐車場の数がまだまだ少ない。行政やディベロッパーなどと連携しながら改善に向けた提言を行ない、全国のバイク駐車場を検索できるようにしている。また、二輪車通行規制区間の情報発信も行なう。
最後は普及促進事業だ。ライダーだけでなく、バイクに乗っていない人にもバイクの楽しさを伝えるため、従来の大阪に加え2024年からは東京モーターサイクルショーの主催を務め、新たなコンテンツにも挑戦している。またバイクと社会のよりよい関係を構築するために、2014年からJAPAN RIDERSを開始した。その内容は年々充実し、2024年からはマナーアップと安全啓発を主眼としたJAPAN RIDERS CAFEを開催。
新しく専務理事に就任した髙橋さんも「ライダーの背中を支える存在として活動を続け、安全で安心、快適で、そして誰もが笑顔で楽しんでいただくために、これからも鋭意活動を続けていく」とコメント。今後の活動に期待したい。
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- 日本二輪車普及安全協会
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- https://www.jmpsa.or.jp/