世の中にはさまざまなカスタムパーツがあふれている。それぞれ交換することで、ノーマルと違ったプラスαの効果が得られる。その効果はさまざま。それらを考慮に入れて交換していくことで、より楽しいバイクライフに結び付く。
ここ数年で交換されるケースが増えたのが『アクスルシャフト』である。フロントホイールとフロントフォークを接続する部分、リヤホイールとスイングアームを接続する部分が代表だ(一部の車種にはスイングアームとフレームを接続するピボットシャフトもライナップされている)。
アクスルシャフトを交換しても、マフラーやホイールのように見た目は大きく変わらない。しかし、注目が集まるのには、当然効果があるからだ。そこでどんな効果が望めるのか、P.E.O.が開発した『ZERO POINT SHAFT』に交換して、その効果に迫ってみた。
前後アクスルシャフトをZERO POINT SHAFTに交換したら
今回用意した車両は本誌スタッフが所有するロイヤルエンフィールド・スクラム411。カスタムベースとしてはメジャーな車両ではないが、P.E.O.はさまざまな車両に向けてZERO POINT SHAFTをラインナップしている。『自分の愛車はマイナーだから設定はない…』と思っても、一度ホームページで確認することをオススメしたい。また、仮に設定がなくても、2000年以降の車両(限定車のぞく)であれば要相談になるとのこと。
なお、交換作業は純正アクスルシャフトと差し替えるだけ。P.E.O.が推奨するグリスをうっすらと塗布すること。作業を担当したメカニックは「純正よりもZERO POINT SHAFTの方がスムーズに差し込める」とコメント。なお、交換する際にはホイールのベアリングの状態を確認し、劣化具合によっては打ち替えることをオススメする(その理由は後述する)。
交換後、オーナーが車両を取りまわした際の感想は「最初に押し出す力は従来どおり。けど、一度タイヤが転がり始めたら、スルスルとスムーズに押し引きができる!」。スクラム411はそれほど車重のあるバイクではないが、重量車ではより効果が感じられるだろう。
そして走り出す。「加速がスムーズになった。段差を超えるときの衝撃もスムーズだし、サスペンションの動きやタイヤのグリップ感も感じやすい。交差点を曲がるときも軽快に曲がれる。気持ちよく走れるようになった!」
アクスルシャフトは目立つパーツではないが、ZERO POINT SHAFTに交換することで確実にプラスの効果を体感できる。『なぜ?』と思う人もいるだろう。以下からはその理由を探っていく。
アクスルシャフトをZERO POINT SHAFTにすることで『なぜ』プラスαの効果が得られるのか?
純正アクスルシャフトとZERO POINT SHAFTの違いの一つが『精度』だ。ZERO POINT SHAFTは1/1000㎜単位で作り込んでいく。1/1000㎜で純正アクスルシャフトを見てみると、真円ではなく、円筒度も低い。バイクのホイールは、アクスルシャフトを軸にして回転する。このアクスルシャフトが歪んでいたら『回転が安定しない』ということは、なんとなくでも想像できるだろう。ホイールがブレながら回転していれば悪い影響が出る。ZERO POINT SHAFTはほぼ完璧な真円・円筒形状になっているのでブレない。そのため、プラスの効果が出るわけだ。ちなみに、純正アクスルシャフトも一定の水準を満たし、性能的には問題ない。製造コストなどの面から、ある意味妥協せざるを得ない部分もあるのだ。
なお、厳密に言うとアクスルシャフトはホイールにダイレクトに接しているわけではない。ホイールに組み込まれベアリングを介して支持している。このベアリングは高い精度で作られている部品だ。アクスルシャフトの精度が出ていなければ、このベアリングがスムーズに動かない。そのためZERO POINT SHAFTは直径にもこだわって作り込まれている。そのためベアリング本来の動きを導き出せ、それがプラスの効果として感じられるわけだ。下の写真はフロントアクスルシャフトで、上がZERO POINT SHAFT、下が純正アクスルシャフトになる。純正にはベアリングと接している部分に跡が残っているのがわかるだろう。
また素材と加工へのこだわりも強い。社外アクスルシャフトというとクロモリ(クロームモリブデン鋼)というイメージを持つ人もいると思うが、ZERO POINT SHAFTはベアリングと同類の『機械構造用合金鋼SCM435H材』を使用。これはベアリング本来の動きを導き出すための方法の一つ。さらに独自の熱処理をほどこし、旋盤で大まかに削り出し、マシニングセンターで細部を加工。そのうえで精度管理のキモとなる研削加工で仕上げ、熟練の技術が求められる作業だという。そのうえで三層の特殊メッキで表面処理を行なう。これによって表面にナノレベルでの凸凹を持たせ、油分保持性能と耐久性を高めているのだ。
また、アクスルシャフトの中空加工をほどこすことで、純正アクスルシャフトよりも軽くなるのもポイント(車種によっては重くなることもある)。
さまざまなこだわりが、プラスαの効果を生み出しているのだ。なお、一般的なロードモデルであれば、2万2,000〜2万5,300円(1本)、一部ハーレーダビッドソンなどのモデルは6万9,300円になる。
まとめ
ZERO POINT SHAFTが『プラスαの効果』を生み出す理由は、1/1000mm単位の高精度加工と、ベアリング本来の動きを引き出すための直径管理、さらにSCM435H材+独自熱処理+三層メッキによる高い耐久性と油膜保持性能にある。
ホイール回転の軸となるアクスルシャフトが限りなく真円・真円筒に近づくことで、回転ロスが減り、路面追従性・安定性・乗り心地が向上する。その積み重ねが、ライダーが体感する『走りの変化』につながっていくのだ。
純正でも問題はない。しかし、より上のフィーリングを求めるなら、ZERO POINT SHAFTは確かな選択肢と言える。
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- P.E.O.
- 住所
- 奈良県奈良市北之庄西町2-8-17
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- 0742-62-6808
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- https://www.zeropointshaft.jp















