ふわりと舞う落ち葉は転倒を誘発させるワナだ
冬になると木々は枯れ、とくに並木通りや山道では落ち葉が舞う。それを「風情があるなぁ」なんてノンキに思えるのは歩行者やクルマだけ。バイクにとっては危険を招きかねない存在なのだ。
落ち葉といっても完全に水分が飛んだ状態のモノと、北風などで飛ばされてまだ水分を含んだモノがある。とくに注意したいのが後者。踏んでしまうといきなりグリップを失い、コーナリング中だけではなく直線でもスリップしてしまうことがあるのだ。

昨今はトラクションコントロールが装着されていれば不意のグリップ低下にもマシン側が対処してくれることもあるが、ないとそうはいかない。ではどうすべきか? 一番いいのは近付かないこと。とくに交通量が少ない山道はコーナーのど真ん中に堆積していることもあるので、コーナーを曲がる際には内側に近付かないように意識したい。アウト・イン・アウトなんてトンデモナイ話。山道なら走行帯の真ん中に位置し、コーナーはアウト・アウト・アウトでバンクさせないようにして走りたい。
では街中はどうか? 清掃車が走り回る都心部はともかく、溜まりやすいのが路肩だ。それ以外にも産業道路だとワダチの真ん中に堆積していることもある。ただ、交通量が多いと走行帯の選択などを制限されることも多々あり得るので、できるだけ路肩やワダチに踏み入らないようにし、さらに車体姿勢を垂直にたもち、何かあっても確実に減速・停車できる状態を心がけよう。

また、落ち葉は走っているときだけではなく、停車する際にも注意しよう。とくにバイクの乗車・降車時は絶妙なバランスでバイクを支えているタイミング。そんなときに落ち葉を踏んで“ズルッ”と来たら、もうそれだけで倒してしまうリスク大。そんなわけで、降乗車時には足もとに落ち葉などがないかは確認しよう。同様に砂利なども避けたい。
