気が早い話ですが

先日、本屋に行ったら…。なんと、「2012年 手帳コーナー」が設けられているではないですか! いやぁ、本屋さんにコレが並んでいる風景を見ると、条件反射で「もう年末かぁ…」という気がしてしまいます。あまりにも気が早いなぁとは思いますが、せっかく年末気分を感じたので、今日のコラムでは「今年の漢字」予想でもしてみようかなと思うのですよ。

 

知ってますか? 「今年の漢字」。毎年、年末になるとニュースとかでやってますよね。京都の清水寺で、何やら権威のありそうな書道家の人がでっかい筆で書いてます。その年を象徴するような漢字一字が、全国からの公募によって決定するというものなのですが…。

 

今年を振り返ったとき、ボクが真っ先に思いついたのは「災」の字。間違いなくこれだろう、というかこれ以外にあり得ないなと思いました。今年は、東日本大震災を抜きに語れない年であることは大前提ですし、台風12号も激甚災害に指定されました。原発事故も、これからの日本に重くのしかかっています。「災」の字であることは間違いないだろうと…。

 

ところがこのコラムを書くにあたって、過去に選ばれた「今年の漢字」を調べてみたところ、なんとすでに「災」の字は使われていたんですよ。
「災」だったのは2004年。この年、新潟県中越地震が発生し、台風が連続上陸。豪雨による被害が出たり、浅間山が噴火したりした…と。

 

うぅむ…。「地震」と「台風」「豪雨」というキーワードは今年とまったく同じではないですか…。本当に、日本に生きるということは、自然災害とともに生きることなのだなぁと考えこんでしまいます。せっかくなので、1995年からスタートしたという「今年の漢字」をすべて調べてみました。すると…。

 

1995 「震」 (阪神淡路大震災・地下鉄サリン事件)

1996 「食」 (O157の集団食中毒)

1997 「倒」 (相次ぐ大型企業の倒産)

1998 「毒」 (和歌山毒物カレー事件)

1999 「末」 (1000年代の最後)

2000 「金」 (シドニー五輪で田村亮子・高橋尚子が金メダル)

2001 「戦」 (アメリカ同時多発テロ)

2002 「帰」 (北朝鮮に拉致された日本人が帰国)

2003 「虎」 (阪神タイガース18年ぶり優勝)

2004 「災」 (新潟県中越地震)

2005 「愛」 (愛知県で愛・地球博が開催)

2006 「命」 (悠仁親王殿下の誕生)

2007 「偽」 (食品表示偽装が次々と表面化)

2008 「変」 (オバマ大統領の「チェンジ」)

2009 「新」 (民主党政権発足)

2010 「暑」 (記録的な猛暑)

 

やっぱり…。負のイメージを持つ字が多いですね…。「今年の漢字」がスタートした1995年は阪神淡路大震災の年なので「震」の字もすでに使われています。負のイメージを持つ漢字を並べてみると、震・倒・毒・戦・災・偽…。もうなんだか、字を見てるだけで落ち込んできます。

 

そんなことを考えていたら、こういう年だったからこそ、負のイメージを持つ漢字にはならないような気がしてきました。確かに今年は「震」であり「災」の年でしたが、両方とも過去に使われていることもありますし、どちらでもないだろうな、と…。

 

そこで、ボクの予想です。

 

ボクはおそらく「絆」ではないかなと思うんです。震災復興のスローガンにも使われることが多い字ですし、「世界中から救いの手が差し伸べられ、絆を感じられた」とか「なでしこジャパンの優勝も日本に絆をもたらした」とか言うこともできるし…。何より、今年を象徴する一字として、「あえて負のイメージを持つ字を選びたくない」という心境がはたらくような気がします。

 

まぁ、もちろんこの予想が当たるかどうかはわかりません。やっぱり「震」とか「災」かもしれません。ただボクはあえて、負のイメージではない字を選びたい。そんなことを感じました。

マンボサイトー

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マンボサイトー

「マンボ」というニックネームはマンボウ似であることから名付けられ、当初はかなり嫌がっていたものの、最近ではそれほど気にならなくなってきた。ビッグバイクよりも中小排気量 の方が好き、人気車種よりもマイナー車の方が好き、というあまのじゃくな性格の持ち主でもある。

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