語学の才能

近年、アニメやゲーム、コスプレなど日本発のサブカルチャーが「海外でも人気」という話題をよく目にします。海外の人が日本のサブカルチャーにドップリとハマっている姿は、なんだか気恥ずかしいような、ほほえましいような、そんな感じがするものですが…。そういった外国人のなかにはたまーに、流ちょうな日本語を話す人までいるんですよね。日本語を覚えたキッカケはアニメだったりして、「アニメを見ていたら日本語を自然と覚えてました」なんていうからビックリしてしまいます。

 

えー!! そんなんで覚えちゃうの!? 他の国の言葉を!?

 

中学~高校~大学と英語教育に触れてきたにもかかわらず、完全に「アイキャントスピーク状態」なボクとしては、信じられないようなエピソード。「語学の天才か!」と驚いてしまいます。だって、日本語なんて、かなり複雑な部類の言語ですよね。例えば単位なんかは、平たいものを数えるときは「~枚」、細長いものを数えるときは「~本」などと使い分けますし、「いっぽん、にほん、さんぼん…」と、数によって読み方まで違います。こんなの、あらためて勉強しようとしたら「ムキィィ! 複雑すぎるんじゃー!」ってなりますって(笑)。そういう言葉を、ただアニメを見ているだけで覚えてしまうって…。ホント、語学の天才だと思います。

 

そういえば、明治~昭和の時代に活躍したアマチュア学者「南方熊楠(みなかたくまぐす)」にもそんなエピソードがあったなぁ、なんてことを思い出しました。南方熊楠は、柳田国男が「日本人の可能性の極限」と称賛したと言われているほどの知の巨人。神羅万象に興味を持った博物学者だったのですが、語学に関しても天才であったようで、はたして彼が何ヶ国語を操ることができたのか詳しくわかっていないほど。熊楠の勉強方法は、海外の酒場に行って「会話を聞く」こと。酒場で交わされる会話はどの国でも大して変わらないから、話を聞いていれば覚えることができる…のだとか(笑)。いやいやいやいや! ムリムリムリムリ(笑)! そんなことで外国語がマスターできるのはアナタだけですって!! やっぱり語学には才能も必要だよなぁ…と、しゃべれない自分を正当化してしまうほどスゴいエピソードですよね。

 

ボクだって、「英語の日常会話くらいはしゃべれるようになりたい」と思っているんですが…。まぁ結局は「本気度がぜんぜん足りない」ということなのでしょうね。「アニメを見ているうちに日本語を覚えた」という外国人だって、相当な集中力で、マネをしながら繰り返し繰り返し見ていたのだと思います。「天才だ」という一言で片付けてしまうのも問題かもしれませんね…。ああ、それにしても世の中は、がんばってる人だらけだなぁ…。

マンボサイトー

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マンボサイトー

「マンボ」というニックネームはマンボウ似であることから名付けられ、当初はかなり嫌がっていたものの、最近ではそれほど気にならなくなってきた。ビッグバイクよりも中小排気量 の方が好き、人気車種よりもマイナー車の方が好き、というあまのじゃくな性格の持ち主でもある。

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