ヤマハ『YZF-R9』――走りを楽しむための新しいスーパースポーツ
2022年に登場したYZF-R7は、レーシングマシンのようなスタイルながら、公道でも気軽にスポーツ走行を楽しめるモデルとして人気を集めた。その流れを受け、ヤマハが次に送り出したのが『YZF-R9』で、2024年にその姿を現した。900㏄クラスの新しいスーパースポーツとして、扱いやすさと高いパフォーマンスを両立。上級モデルのような速さを持ちながら、幅広いライダーが楽しめる仕上がりとなっている。
3気筒エンジンが生み出す力強い走りと音
搭載するのは、888㏄の水冷並列3気筒エンジン(CP3エンジン)。スロットル操作を電子制御で行なう「YCC-T(ヤマハ電子制御スロットル)」により、スムーズで繊細な加速を実現している。また、排気音と吸気音のチューニングにもこだわり、低速では重厚で心地よいサウンドを、高回転では爽快な吸気音を響かせる。走りながら「音」で気分が高まる仕様だ。
軽くてしなやかな新フレーム
フレーム(車体の骨格)には新しく開発されたアルミ製フレームを採用。軽さと剛性のバランスを最適化し、ハンドリングのよさを高めている。ヤマハのスーパースポーツ史上もっとも軽いメインフレームとなっており、コーナリング時の安定感と反応の良さを両立しているのが特徴だ。
快適なライディングポジション
ライディングポジションは、スポーティでありながら長時間のライドでも疲れにくいよう設計。ハンドルの位置やステップの高さを見直し、無理のない前傾姿勢と足つきの良さを両立している。通勤やツーリングでも扱いやすく、サーキット走行にも対応できる万能なポジションだ。
上質なサスペンションとブレーキ
フロントにはφ43㎜の倒立フォークを採用し、細かな動きにもすばやく反応。リヤにはリンク式のモノクロスサスペンションを装備し、路面追従性と安定性を高めている。さらにブレーキには高性能なブレンボ製キャリパーを採用し、制動力とコントロール性を強化。サーキットでも安心してブレーキングできる。
空力と冷却性能の進化
空気の流れを徹底的に研究し、過去のモデルよりも空気抵抗を低減。フロントには小型のウイングレット(翼状パーツ)を装備し、直進時の安定性や旋回中の接地感を向上させている。さらに、エンジンの熱をライダーに伝えにくくする構造を採用し、快適性も高めている。
電子制御で走りを自分好みにカスタム
「YRC(Yamaha Ride Control)」機能により、走行モードを自由に切り替え可能。たとえば、日常走行に最適な「STREET」、雨天時の「RAIN」、スポーティな走りを楽しむ「SPORT」など、状況に合わせたセッティングが簡単に選べる。さらに、クイックシフターやトラクションコントロール、エンジンブレーキ制御など、多彩な電子制御システムを搭載している。
最新TFTメーターとスマホ連携
5インチのフルカラーTFTディスプレイを採用し、スピードやギアポジション、燃費などを見やすく表示。スマートフォンと連携すれば、着信通知やナビ表示、走行データの記録なども可能だ。専用アプリ「Y-Connect」を使えば、バイクとスマホがひとつになる新しいライディング体験を楽しめる。
その他にも14段階調整可能なクラッチレバー/高剛性アルミペダル類/ハザードやエマージェンシー機能を備えたウインカー/USB Type-C充電ソケット付きシート下収納など、ストリートにおける利便性もしっかりと確保されている。すべてのパーツが『走る・止まる・楽しむ』を高い次元で両立させたYZF-R9の発売日は10月30日から。価格は149万6,000円で、ブルー・マットダークグレー・ホワイトの3色から選択可能だ。
YZF-R9
YZF-R9主要諸元
- モデル名
- YZF-R9
- 型式
- 8BL-RNA3J
- 全長×全幅×全高
- 2,070×705×1,180(㎜)
- 軸間距離
- 1,420㎜
- シート高
- 830㎜
- 車両重量
- 195㎏
- 燃費消費率*1(WMTCモード値[クラス]*2)
- 20.9㎞/L[クラス3・サブクラス3-2]1名乗車時
- 原動機種類
- 水冷4ストロークDOHC4バルブ
- 気筒数配列
- 並列3気筒
- 総排気量
- 888㎤
- 最高出力
- 88kW(120ps)/10,000rpm
- 最大トルク
- 93N・m(9.5㎏f・m)/7,000rpm
- 変速機形式
- 常時噛合式6速/リターン式
- 燃料供給装置形式
- フューエルインジェクションシステム
- 燃料タンク容量
- 14L
- タイヤサイズ(フロント・リヤ)
- F=120/70ZR17 M/C(58W)・R=180/55ZR17 M/C(73W)
- 乗車定員
- 2名
※1 燃料消費率は定められた試験条件のもとでの値です。お客様の使用環境(気象、渋滞など)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条件により異なります ※2 WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます
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