HONDA CBR1000RR SP【サーキット編】

連載新車体感 ニューモデルインプレッション

No.
183
連載新車体感 ニューモデルインプレッション

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※公開中の誌面内容はNo.183(2017年6月24日)発売当時のものになります

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ホンダのCBR1000RRシリーズが揃い踏みのサーキット試乗会

 

この春に登場し、先日限定35台のSP2が発表されて話題のCBR1000RRシリーズ。公道試乗会のもようは181号でお伝えしたが、今回のステージは一転してサーキット。しかも、タイヤをスリックタイヤに履き換えての試乗だ。

文:谷田貝洋暁/写真:関野 温

CBRで初めてのサーキット
しかも初めてのスリックタイヤ

素人に最新のバイクとスリックタイヤ与えたら?

目覚めた瞬間、窓を雨が打ち付けている。本日はCBR1000RR SPの試乗会。これほど憂鬱な試乗会の朝は初めてである。サーキット走行だっていうのにウエット路面かよ? 一般ライダーの俺にどうしろと?

 

今日ばかりは天をあおぐ。まぁ、天気を怨んでもしょうがないから試乗会場である袖ヶ浦フォレストレースウェイに向ったけど、カメラマンとの待ち合わせ時間にキッチリ30分遅刻してしまうほどブルーな朝だった。ただ幸わいにして現場に向う途中で雨はあがり、サーキットはなんとかドライコンディション。でもやっぱり僕の心はいっこうに晴れなかった(笑)。サーキットのパドックには、ウワサどおりスリックタイヤを履き、タイヤウォーマーが巻かれたCBRが鎮座していたからだ。

 

説明しようっ! スリックタイヤとは一般的な公道用のタイヤとは違い、完全にサーキット用、それもドライコンディションのみにしぼってに開発されたタイヤで表面に溝がなく、ゴムそのものがとても軟らかい。それだけにキチンと使えば超絶的なグリップ力を発揮するが、冷えていると落としただけでパックリ割れてしまうことがあるくらい温度管理にシビア。もちろん、走行中もコーナリングや加速で負荷をかけ続けることで、60度ぐらいの温度にキープする必要がある。つまりはキチンと乗れないとマトモに使えない、上級者向けのタイヤである。

 

かくいう僕も、生まれてこのかた一度も履いたことはない。先ほどからエラそうに語っているタイヤについてのウンチクだって、ついさっきブリヂストンのスタッフさんに聞いてきたその場しのぎのウンチクである。

 

付け焼き刃ついでにセッティングについても記しておくと、今回の試乗にあたってはタイヤウォーマーで1時間熱して80度までしっかり暖めている。空気圧は温まった状態でフロント220kPa、リヤ180kPaの空気圧を想定し、冷間時の空気圧を190kPa、リヤ140kPaにセット。またタイヤをノーマルからこのタイヤに交換したことでリヤタイヤの外径が変化。後輪軸が20㎜ほど持ち上がった変化を、リヤサスペンションのプリロードで調整してしているという。ちなみに装着されたスリックタイヤはブリヂストンのレーシングバトラックスV02だ。

 

…ここまで準備万端と整えられてしまったら、逃げ出そうにももう無理。ハラをくくる他はない。それに僕のような一般ライダーが、新型のCBR1000RR SP&スリックタイヤで走ったらどうなるのか?ってことをレポートすることこそ、タンスタの役目っ! であるからして走らねばならぬのだっ!とムリヤリ気分をあげて走り出す。人生出たトコ勝負だっ!

 

 

CBR1000RRでサーキットにコースインして試乗インプレッションだ!
意を決してサーキットに突入。えっ? 最初からガンガン攻めて行かないとタイヤが冷えちゃう? そんなバカなっ!

 

なんだか今日はやたらと地面が近い!

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※記事の内容はNo.183(2017年6月24日)発売当時のものになります

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