KAWASAKI Ninja650

特集エンジン大解説/実走編:2気筒

No.
203
特集エンジン大解説/実走編:2気筒

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※公開中の誌面内容はNo.203(2019年2月23日)発売当時のものになります

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Kawasaki Ninja650 走行イメージ

 

“Ninja”シリーズの血統を受け継いだ、シャープなフルカウルを装備するニンジャ650。そこに搭載された並列2気筒エンジンは気持ちよく吹け上がっていくフィーリングだ。

文:横田和彦/写真:関野 温

スポーツ走行を盛り上げる180度パラレルツイン

Ninja650のスタイリング

 

ツインエンジンの高いポテンシャルを体感!

カワサキのミドルクラス並列2気筒エンジンの歴史は80年代後半までさかのぼる。86年に日本市場に投入されたGPZ400Sの並列2気筒エンジンは、当時のフラッグシップの4気筒エンジンを半分にしたような構造。軽量でトルクフルなツインエンジンを搭載した異色のスポーツモデルとしてデビューしたのだが、当時の日本はレーサーレプリカブームの真っただ中。スペック重視だったこともあってパワフルな4気筒エンジンの影に隠れてしまい、数年で姿を消してしまった。しかしほぼ同時期に海外モデルとして生産されたGPZ500S(地域によってはEX500またはニンジャ500Rとも呼ばれた)は、並列2気筒エンジンの扱いやすいキャラクターがウケてエントリーモデルとして人気となり、長期間生産されたという歴史がある。

 

海外で長く支持されたツインエンジン搭載モデルがニンジャ650へと進化していくのだが、16年モデルまでは防風効果が高い大柄なカウルと高めのバーハンドルを装備したツアラーイメージのマシンだった。それが17年のフルモデルチェンジで内容を一新。低く構えたニンジャらしいシャープなフルカウルデザインを採用し、完全新設計のトラスフレームやアルミスイングアームなどにより約20㎏にもおよぶ大幅な軽量化を実現し我々の前に登場した。そのシェイプアップされた車体と、長い時間をかけてじっくり熟成されてきた並列2気筒エンジンの組み合わせが悪いはずがない。

 

ニンジャ650に搭載される並列2気筒エンジンは180度クランクを採用している。アイドリングでは明確な鼓動感が伝わってきて、クラッチをつなぐとダダダッと加速していく。そのときのトルク感は4気筒エンジンよりも明確に立ち上がっていく。軽量化の効果もあって、従来モデルよりも鋭いスタートダッシュを見せてくれるのだ。ただアイドリングに近い極低回転域で不規則な爆発にともなう振動を感じることが幾度かあったが、実用性に大きく影響するほどではない。

 

そのままアクセルを開けていき中回転以上の領域に入ると、この並列2気筒エンジンの魅力が増していく。振動を減少させながらストレスなく回転が上がっていくのだ。180度クランクらしい高回転域での伸び感も気持ちがよい。この抜けるような吹け上がりが体感できるスポーツ走行はニンジャ650の得意分野だ。絶対的なパワーが影響する直線が長いシチュエーションでは、同クラスの4気筒に対して分が悪い部分もあるが、低中速コーナーが織り交ぜられた日本の峠道のようなシーンでは、多少回転が落ちてもアクセルを開けるとリニアにパワーが追従してくる2気筒の特性が威力を発揮する。また中から高回転付近でのパワーデリバリー感がスムーズで、多用してもライダーのコントロール域から逸脱しにくいことも2気筒エンジンの大きなメリットだといえよう。

 

Kawasaki Ninja650 走行イメージ

 

その際、セパレート風で高めにセットされたハンドルやバランスのよいステップ位置、握っただけ減速できるコントローラブルなダブルディスクブレーキ、路面のギャップをうまく吸収してくれる前後サスペンションなどもアドバンテージとなる。車体価格まで含めて、トータルバランスが高いこともニンジャ650の魅力だ。

 

身近でフレンドリーなミドル・ニンジャは、ビッグバイクビギナーであればコントロール性を学べてベテランならば市街地からワインディングまで自在にパワーを引き出してイキイキと走ることができるバイクなのだ。

力強いツインビートを広い回転域で味わえる

ミドルクラスなら常用域では2気筒の方が扱いやすいと80年代から開発を続けてきた、カワサキの歴史が詰まったパワーユニット。中回転域からトルクが盛り上がり、頭打ち感なく吹け上がる感覚は180度クランクを採用した並列2気筒エンジンならでは。極低回転域ではザラつき感もあるが、すぐに振動は収束し、なめらかに後輪を押し出してくれる。

 

Kawasaki Ninja650 エンジン

 

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※記事の内容はNo.203(2019年2月23日)発売当時のものになります

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