HUSQVARNA TE250i

連載新車体感 ニューモデルインプレッション

No.
185
連載新車体感 ニューモデルインプレッション

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※公開中の誌面内容はNo.185(2017年8月24日)発売当時のものになります

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KTMとエンジン、フレームなど、多くのパーツを共用するハスクバーナも、18モデルで2ストモデルのTE250/300をフューエルインジェクション化。しなやかなフレームはそのままにアグレッシブに進化している印象を受けた。

文:谷田貝洋暁/写真:宮崎大吾・稲垣正倫

“タメ”が作れて難所に効くハスクのしなやかな足まわり

似て非なる双子の兄弟、乗ればわかるその違い

エンジンとメインフレームを共用するなら、KTMとハスクバーナの乗り味はほぼ一緒じゃないの? エンデューロ競技という目的も同じなんだし…、と乗ったことがなければ、両車にそんな印象を持つのは当然のことだ。

 

今回、北海道で行なわれたKTM&ハスクバーナのオフロードモデルの試乗会は同日開催。走行を行なう場所こそ違ったが、天候&標高、土質もほぼイコールコンディション。ここ数年間、KTM、ハスクバーナの試乗会に呼ばれてはいるが、ここまでの同条件で比べるのは、はじめてのことである。

 

さてさて、どう違うか? 走ってみれば正直、ここまで違うとは思わなかった。エンデューロという競技では、フラットダートからジャンプ、ステアケースを使うような岩場まで、硬軟いろいろな場所を走ることになる。サスペンションの設定が違えばやはり得意なセクションも変わるものだ。リヤショックがリンクレスでフロントフォークのセッティングも硬めのKTMは、やはり比較的フラットなゲレンデなど、アクセルを開けられるハイスピードセクションに向いている。速度域が高くなるほど仕事をする印象だ。

 

一方、リヤショックにリンクを備え、フロントフォーク/リヤショックともにソフトなセッティングがほどこされたハスクバーナは、またがるだけでよりしなやかな足まわりだと感じる。足着き性にも大きな違いが出るのもそのためだ。このしなやかなサスペンションで何ができるか? フロントフォークがやわらかければ、難所やワダチのついたような低速系の難しいセクションが走破しやすくなる。

 

また、リヤのサスペンションにもリンクがあることで“初期はやわらかくしなやかで、沈み込むほどに反力が強まる”…なんてサスペンションの特性を強く引き出せる。端的に言えば、エンジンパワーでリヤサスを沈み込ませて“大きなタメ”が作れることが差になる。つまりフロントアップなどの小技の効く車体なのだ。リヤタイヤの路面追従性にもリンクがあることで大きな違いが出る。同じようなシチュエーションで、ターンしながらリヤタイヤに駆動力をかけて後輪を滑らせようとしても、明らかにKTMよりテールスライドさせにくい。それだけグリップして路面をつかんでいるということだ。

 

エンジンパワーに関しても、若干の違いが感じられた。同セクションではなかったため直接の比較はできていないのだが、走っているとハスクバーナのTE250iの方が、ギヤをアップするタイミングが遅いことに気付く。より高い回転域が使えるというか、伸びている印象を受けるのだ。

 

正直、僕レベルの腕では、その理由がエンジンパワー由来なのか? リンク式サスで単にパワーのタメが作れているだけなのか? 詳しいところまではわからないが、KTMとハスクでは、とにかく走りの印象に明確な違いが出るということだけは体感できた。

 

 

TE250iのディティール紹介!

※記事の内容はNo.185(2017年8月24日)発売当時のものになります