短い時間、短い距離を乗るだけじゃ新型トランザルプ750(XL750 TRANSALP)の魅力はわからない。
だから、1,000km走ってみた!
新型トランザルプ750(XL750 TRANSALP)の魅力はチョイ乗りじゃわからない
2023年3月に国内発表後、発売を前に5月にプレス向け試乗会が行われ、その全容をあらわした新型トランザルプ750。
このHondaGO BIKE LABでも速報インプレッションをお伝えさせていただきました。
その時も私(北岡)が乗らせていただいたのですが、そのインプレッションの最終的な結論はと言えば……
『もっと距離を乗らないとわからない』
というもの。インプレッションとしては不完全もいいところです。
【速報】名車復活! 新型トランザルプ(XL750 TRANSALP)は『本物』のデュアルパーパスだ!【Honda XL750 TRANSALP / 試乗インプレ 前編】
だって試乗会では3時間程度しか乗れなかったし、写真を撮りながらで走った距離は100km以下。
それでも『わかること』はあったけれど、やっぱり私としては不完全燃焼。
なので、改めて新型トランザルプ750をツーリングに連れ出してみました!
新型トランザルプ750は先の速報インプレッションでもお伝えしたとおり、抜群の乗りやすさを誇るバイクなので、街乗りだって快適に楽しめると思います。
だけど当然のことながら、このバイクの本質は街乗りじゃありません。ということで高速道路に飛び乗ってツーリングへいざ出発!
やっぱり……というか、マイペース&時間に追われず走って見ると感じられるものが全然違います。
まず高速道路上での走りのフィーリングですが、トランザルプ750に搭載されている新設計の直列2気筒エンジンで注目すべきはエンジン回転数です。普段、日常的に使う3,000~4,000回転あたり。そこがとにかく素晴らしい!このバイクにおいての『超万能の回転域』だと感じています。
高速道路でいうと6速トップギアのクルージングで自然に3,000~4,000回転に落ち着き、そのあたりがざっくり時速100km前後。わずかに感じるエンジンの鼓動がライダーを楽しませつつ、だけど安定した力強さに支えられている安心感がある。足まわりやフレームもそうですが、まずこのエンジンが乗り手に気持ちの余裕を与えてくれています。
そして、そのフィーリングが素晴らしいのは『特にスピードを出そうと思わないところ』です。
エンジン自体の最高出力は91馬力もあるし、ピークパワーの発生回転数は9,500回転となかなかの高回転型。なのでアクセルを開ければ一気に高回転まで伸びていこうとするんですけど、それをしようと思わない。
時速100km前後のクルージングが『心地良い』と感じられる。実はこれ、ロングツーリングを楽しむためには得難い資質だったりします。