パッと見、従来モデルと差を感じられないヤマハ・スポーツネイキッドMTシリーズの1台、2025年式MT-25だが、じつはかなり使い勝手がよくなっているのだ。駆動系ではアシスト&スリッパークラッチが採用されたことで、減速時に2段落としのような急激なシフトダウンをしてもリヤホイールがホッピングするようなことがなくなり、さらにクラッチレバーの操作が軽くなった。その結果、長時間走っても左手が疲れにくくなっているのだ。
電装面では、スマートフォンアプリ“Yコネクト(Yamaha Motorcycle Connect)”に対応した液晶モニターが採用されたことで、メーターにスマートフォンの通話着信などが表示されるようになり、燃費やメンテナンス時期などをスマートフォンで管理できるようにもなった。加えて、USBタイプA端子対応ソケットがハンドルまわり追加されたことで、電子デバイスの取り付けもしやすい。このようにかなり利便性が高まっているのだ。
また、シート高自体は従来モデルと変わらないものの、シート先端部、サイドカバーがスリムになったことで、足つき性がよくなっているのは体格の小柄なライダーにとっては、かなりうれしいポイントといえるだろう。シートつながりでいくと、タンデムシートの幅と厚みが増していて、タンデムライドの快適性も高まっている。タンデムシートのロック解除用キーシリンダーは左テールカウルからタンデムシートへと移設され、テールカウルとテールランプの形状が変わったことでリヤまわりのボリューム感が増しているのが外見上の特徴となる。
身長154㎝、体重49㎏ライダーによる足つき比較
2024年式モデル/両足は着かないものの、乗り降りはそこまで大変ではなかった。片足で支えていれば静止時でもしっかり安定した。
2025年式モデル・ノーマル/両足のツマ先がぎりぎり地面に着く。足を最大限の伸ばせばまたがったまま両足を使って車体を移動できるレベルだった。
2025年式モデル・ローダウン仕様/両足のツマ先がしっかり地面に着く。もちろん乗り降りも一番ラクだったし、発停止時も安定するので一番乗りやすい。
2024年モデル(左)と2025年モデル(右)の比較。シートとサイドカバーの形状が変わっているのがわかるだろう。
5月末には、より快適なツーリングができるようツーリングスクリーン、ナックルガード、グラフィックシール(ナックルガード用)、クイックシフトキット、ツーリングバッグSがセットになった、アクセサリーパッケージ MT-03/MT-25 Touring(70万5,100円〜)が用意される。※画像はMT-03にアクセサリーパッケージを装着したもの。
エンストしにくくビギナーにも乗りやすい
2025年度からYRAヤマハ バイクレッスンの教習車として導入されていて(2024モデルもあり)、一部の車両はローダウン仕様となっている。また教習車ということで、エンジンガードが装着されているが、こちらは教習車専用品となっている。2024年末に免許取得以降、ほぼバイクに乗っていないペーパーライダーが実際にローダウン仕様に乗った感想がこちら。
154㎝の私でも足つきがよく、比較的軽量のため、取り回しがしやすい車両だった。エンストもしにくく、初心者には操作も走行もしやすいと感じた。初めて半日以上バイクに乗ったが、疲労感が少なく、安定感もあったため中長距離の走行でも比較的疲れにくい車両だと思う。
SPECIFICATIONS
●全長×全幅×全高:2,090×755×1,075(㎜)●軸間距離:1,380㎜●シート高:780㎜●車両重量:166kg●エンジン種類・排気量:水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒・249㎤●最高出力:26kW(35ps)/12,000rpm●最大トルク:23N・m(2.3kgf・m)/10,000rpm●燃料タンク容量:14L ●燃費(WMTC):26.5㎞/L●タイヤサイズ:F=110/70-17・R=140/70-17●価格:63万2,500円
5月10日(土)は現車を触りにお台場にGO!
5月10日(土)にはMTシリーズが掲げる世界観“The Dark side of Japan”をテーマにしたナイトミーティング“The Dark side of Japan Night Meeting 2025”が、CITY CIRCUIT TOKYO BAY(東京・江東区)にて18時から開催される。ここで、この新型MT-25にも触れられるので、気になっている人はぜひとも足を運ぶべし。
The Dark side of Japan Night Meeting 2025開催概要
- 日時
- 2025年5月10日(土)/18時〜21時
- 会場
- CITY CIRCUIT TOKYO BAY(東京都江東区青海1丁目3-12)
- 参加費
- 無料
- 対象
- MTシリーズのオーナー、MTファン、ヤマハファン
CONTACT
- 問い合わせ先
- ヤマハ発動機カスタマーコミュニケーションセンター
- 電話番号
- 0120-090-819
- URL
- https://www.yamaha-motor.co.jp/mc