マスクのいらない未来は存在するのか!?

今日に限ったことではないが、街に出ると必ずといっていいほど遭遇するマスク姿の人。こういった光景は日本とかアジアの一部の国ぐらいだそうだが、このことはいかにも清潔好きな日本人の国民性を表しているような現象だと思う。逆に海外でのマスク姿は「自分は病気にかかってます」ということらしく、日常的にマスクをしている日本とは根本的に意味合いが違うのだそうだ。

どちらかというと日本は病気にかかっていなくても予防の意味合いでマスクをしている人が多いが、実際のところマスクの予防効果はそれほど高くないらしい。もちろん最近はマスクの性能も上がってきており、ただのガーゼだった時代に比べ、格段にフィルター能力は上がっているそうだが、やはり万全ではない。だが個人的にはマスクをしていたほうが怪しい菌が体内に入ってこなさそうなイメージがあるし、自分の呼気で喉の保湿もできるしで、やはりさまざまな病原菌(?)から粘膜を守ってくれそうな「安心感」があるように思う。

以前、新型インフルエンザが流行し始めたころ、マスクが品不足になったのは記憶に新しいところだが、さまざまなメディアで、マスクの効果を検証しつつ、そういった「海外の人はマスクをしない」情報を流していたのはちょっと面白かった。これは他人の評価を重視してしまう日本人にとって、すごく信用しやすい情報であり、マスク買い占めを抑制するためのもっともらしい説得材料だなと思った次第だ。

もちろんこれを聞いた上で、「海外のことなんて知ったこっちゃないわい。マスクして何が悪い!」と思った人もいたと思うが、それ以上に「そうだったの、じゃあマスクすんのやーめた」と思った人も多かったように思う。こういうのって、宣伝文句によくある「全米大ヒット」とか、「ビルボードチャート1位」なんかに通じるものがあって、とにかく「信用に値するあの人が言ってるなら」といった「信用の継承」に日本人は弱いんだなぁと改めて思ったわけである。

マスクの話に戻ると、効果うんうんは別にして「みんながしてるから、自分もしないと不安」といった心理も働くらしく、そう考えるとつくづく日本人は面白い。そのうち海外の人が「日本人がしてるから」とマスクをしだしたらさらに面白いのだが、マスクをしないと安心して空気も吸えないような世の中は、どうにかならんのかなとも思う。やはり山にこもるしかないのだろうかね…。

C.ARAi

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C.ARAi

Web制作班所属。何事にもしっかりしていたい気持ちはあるものの、やってることはかなり中途半端。基本的に運命にはあまり逆らわず生きていくタイプで、いきあたりばったりが自分にはよく合っていると思っている。悪く言えば計画能力ゼロ。モットーは「来るもの拒まず、去るもの追わず」。

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