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SUZUKI GSX-S1000 155㎝ライダー足つきチェック【脱・ビギナー！バイク選びをサポート】

2022年12月2日

そろそろ大型バイクへ乗り換えを考えているそこのあなたに読んでほしい。身長155㎝のちょい小さめライダーがビギナーに近い視点で足つきや簡単なプチインプレッションを公開！バイク選びにお悩みのライダーには、ぜひともバイク選びの参考にしてもらえたらうれしい。

ライダースペック

身長：155cm／体重：46kg

筆者は身長155㎝でバイク歴6年。インプレなどで多種多様なバイクに乗るため多少の慣れもあるが、ライディングスキルが格段高いというわけではなくすべてにおいてこの身長あればとりあえず「何とかなるでしょ」主義…(笑)
以前はスーパースポーツを乗り回し、近ごろはモタードに夢中。だがカフェレーサーやネオクラシック、スクランブラー系など気になるバイクが増え着実に大人の階段を上りつつある（？）

【SUZUKI GSX-S1000】足つきチェックとライディングポジション

810㎜とスポーツモデルならではのシート高で、両足ツマ先が接地する程度。決して足つき性良好とはいいがたいのだが、シートが細く絞られているおかげでまたがっている本人の感覚では不安定さはなし。片足であれば腰を大幅にズラさなくても土踏まず手前まで着くので、足の入れ替えや信号待ちなどでは何ら問題ない。

また車重は214㎏あるので一見重そうという印象を持つが、またがった後の引き起こしや取り回し時に意外にも重さを感じない。ハンドルもほかのネイキッドモデルより低めに設定されているので取りまわしで力をかけやすく、乗車時のライディングポジションもなじみやすいのが特徴だ。

リッターバイクで峠道を楽しいと感じられる

スズキのストリートファイター枠に分類されるGSX-S1000。スーパースポーツモデルのGSX-R1000ベースのエンジンを搭載し、2015年の発売以来マイナーチェンジなどを経て販売が続き、今回は車両の全体的なデザインの変更と電子制御の数々が加わりパワーアップして登場。縦型２灯式のヘッドライトや電子スロットル、クイックシフターなどを装備し、デザイン性も従来モデルよりシャープな印象とストリートファイターらしい筋肉質な見た目となった。個人的にはかなり好みなデザインだ。

足つきチェックでも解説したとおり軽くてコンパクトなため停車状態であれば重さに対しては何の不安も感じない、とはいえいざ走りだすとなるとやはりリッタークラスはやや緊張してしまうが、その緊張も一瞬でなくなる。クラッチミートし動き出した瞬間からなめらかな走り出し。回転数やスロットル開度などあらゆる情報を用いて制御し、エンジンの回転数を落とさず維持してくれるローRPMアシストが搭載されており、発進時や低速走行時のサポートをしてくれるので、エンストの恐怖におびえる必要もない。

今回はワインディングでの試乗をおもに行ない、序盤は前方に低速走行の車がいたため時速20～30㎞未満ほどで走っていたのだが、2速で低い回転数を維持しながらダラダラと走っても一切のギクシャク感がないので低速時の安定感は抜群といえる。アップハンドルでポジションもなじみやすいためやや狭い場所でのUターンも余裕でこなすことができ、ローRPMアシストの恩恵をここでも実感できた。また、ローRPMアシストだけではなく、ハンドルの高さがほかのスポーツネイキッドモデルよりやや低く、操作性が非常に良好だった。曲がりたい方向へ視点をしっかり持っていくことができればハンドルをフルロックにした状態での小旋回も可能である。

コーナーが続く箇所でややペースを上げてみたところ、車重が210㎏超もあるとは思えないハンドリングで、テンポのいい軽快な切り返しも楽しむことができ、コーナー目前にしてハードブレーキングをしてみても、フロントブレーキはダブルディスクを採用しているのでブレーキの効きは良好。リヤブレーキを思いっきり踏み込んでもABSがほどよく効き、またサスペンションは体重が軽くてもまたがった状態で沈んでくれるのでコーナー進入時にタイヤが路面をしっかりとらえてくれ、跳ね返る感覚は薄い。コーナー中の安定感は抜群で、シートの表皮もグリップ力があり、急制動時に体が前後に大きく動くこともなく、タンクからフレームにかけては幅が広めなのでニーグリップでしっかり挟めている感はやや薄い。ただし腰をずらしたいわゆるハングオフ状態はタンクのボリューム感が相まってヒザがひっかけやすいので積極的に身体を大きく使った走りが楽しめた。リッターバイクと怖気づいていたあの時の自分はどこへ…？といった具合で大胆な走りをしても自分の思いどおりの走りができる楽しさを感じることができ、大型バイクにありがちな“持て余してる感”はほとんどとなかった。走りを単純に楽しみたい、街乗りやワインディングなどがメイン、サーキット走行も楽しみたいというライダーにおススメだ。