HONDA フォルツァ

特集やっぱり乗りたい!250cc
新型登場!HONDA FORZA

No.
197
特集やっぱり乗りたい!250cc新型登場!HONDA FORZA

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※公開中の誌面内容はNo.197(2018年8月24日)発売当時のものになります

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2013年のフォルツァsiの登場以来、沈黙を守っていたフォルツァシリーズが、フルモデルチェンジを行なって新登場。しかも今回のフォルツァは、時流のトラクションコントロールを装備してのリニューアル。しかも、キャタクターも大きく変化したようだぞ!?

文:谷田貝洋暁/写真:関野 温

ヨーロピアンスタイルのスクーターへと華麗に転身!

フォルツァのスタイリング

 

名前は同じフォルツァしかし走りは完全別物!

フォルツァが登場したのは2000年。その後、ヤマハのマジェスティシリーズや、スズキのスカイウェイブシリーズとともに、ビッグスクーターブームを牽引したホンダの250㏄スクーターの代名詞的存在だ。ブームに乗って“X”、“S”などといったさまざまなバリエーションモデルが生まれ、最盛期には、オートマチック車でありながら、電子制御CVTによる擬似的なシフトチェンジが行なえる“Z”なんてモデルも登場した。しかし、2010年あたりにビッグスクーターブームが終焉するとバリエーションを縮小。2013年以降は、機能をシンプルにまとめあげたフォルツァsiがその名前を継いできた。

 

だがここにきて、他社からも250㏄スクーターの新機種が登場するなど、再び250㏄スクーター市場が活気付きつつある。ホンダのフォルツァもデビューから18年目にして、フルモデルチェンジをすることになったのだ。

 

さてこの新型フォルツァ。マシンを目の前にすると、そのスタイリングというか、車体構成というか、とにかくこれまでのフォルツァとは“根本的になにかが違っている”そんな印象を受ける。

 

確かに、ボタンひとつで高さが変えられるスライド式スクリーンの搭載。アクセルの開けすぎによるスリップダウンを防ぐ、トラクションコントロール(ホンダではトルクコントロール)システムの採用などなど。新機能はたくさんあるのだが、なにより目を引くのは、フレーム、足まわりといった根本的な車体構成の改変である。

 

前作から、前後のタイヤは両方とも1インチアップしたフロント15インチ、リヤ14インチとなり、そのタイヤ幅も広くなっている。それに驚くべきはシート高だ。715㎜から65㎜アップした780㎜へ。またがってみると国産スクーターとしてはかなり高い印象。しかし、またがってライディングポジションをとったときに、フォルツァという乗り物が大きくキャラクター変更をしたことに気付かされる。もはや別の乗り物といってもいい。それくらい設計思想が路線変更されている。

 

これまでフォルツァというと、シートは低めでクッションも柔らかめ。“アンちゃん乗り”なんて名前が付けられた寝そべるような乗り方で、ラクに乗れる。そんなイメージがフォルツァというスクーターだった。

 

それがである。新作フォルツァはシートが高くなったことで、視点が高まり、どちらかというと前傾姿勢が似合うよう、スポーティなポジションへ生まれ変わっている。その姿勢はヨーロピアンスクーターを彷彿とさせるというか、そのものである。

 

新型フォルツァはタイヤサイズもアップし、トラクションコントロールも装備した

 

走り出してみてもその印象は変わらない。その走りは“ラクさ”というより、きっちりスポーツ性を意識した作り込みがなされており、曲がってみるとそのコーナリング性能の高さに驚かされる。開発陣によれば、ポジション変更やホイールベースの短縮といった要素でずいぶんと前輪荷重を増やしたらしい。数値でいえば前輪荷重を42%から44%へと変更し、しっかりフロントタイヤが路面をとらえるような構成になっている。あわせて車体そのものも、ABS装備モデル比で10㎏ものシェイプアップが行なわれたというから、スポーツ性が向上しないワケがない。

 

新設計されたフレームの剛性もかなり走りを意識して作っているようで、高速道路などでのハイスピードレンジでの走りがものすごくしっかりしたものになった。ひと昔前の国産250㏄スクーターは、姿勢はラクだが速度域によってはどこか心もとなく、高速道路では少々不安定な印象を受けることもあった。一方、新型フォルツァは大きくなったホイールや新設計フレームの恩恵だろう。ビシッと芯の通った安定感を感じる。巡航状態から車線変更を行なったり、少々コーナリングでストレスをかけても車体はまったくへこたれない。この車体なら高速道路を使った日々の通勤はもちろんだが、たまの休日に郊外へ高速で出かけるのも楽しいだろう。

 

感心したのは、そんなしっかりとしたスポーツ性、高速安定性を出しながらも、コミューターとしての低速域での扱いやすさもしっかり両立させていることだ。平たく言えば、低速域で車体を持て余しにくく、ひらひらと軽やかに曲がることができるということだけど、Uターンや8の字旋回がものすごくしやすい。この高速巡航時の安定性と低速時の扱いやすさ、言葉で並べて書くのは簡単だが、フレームの取りまわしに制約の多いスクーターで、それらを両立させるのは非常に難しいことだ。だが新型フォルツァには、そんな絶妙なバランスで整えられたフレーム剛性が与えられている。

 

そんなこだわりの車体の出来に満足してのことだろう。ツインリンクもてぎで行なわれたプレス向け試乗会では、パイロンを使ったジムカーナ風のコースやスラロームセクションが設けられていた。そんなところで、アクセル全開からフルブレーキングで思い切りサスペンションを縮ませて、そのまま旋回セクションに突入…、なんていう車体に一番ストレスのかかるような走りをしても柔軟に受け流すだけの懐の広さがある。それどころか、走りがものすごく軽快。スクーターにありがちなリヤ側の鈍重感が見事に払拭されているのには驚いた。

 

新型フォルツァ。名前にフォルツァが付いてはいるものの、中身はもはや別物。その走りは、次元の違うレベルに達している。

 

新型フォルツァはフレームの剛性もアップ。腰を落としてのスポーティな走行にも耐える車体が与えられた。ハングオン気味にインプレッション
腰をイン側に落とすようなスポーティな走り方をしても不安のない、剛性の高い車体が与えられた。新型フォルツァはコーナーを攻めてもおもしろい

 

 

クローズドコースということもあり、スラロームにタイトなコーナーとけっこうマシンをいじめる設定のコースがもうけられてました。そんなコースもしなやかにクリア

ヤタガイ ヒロアキさんの投稿 2018年7月23日月曜日

 

ヤタガイ ヒロアキさんの投稿 2018年7月24日火曜日

 

次ページではフォルツァのディテール&足つきを紹介

※記事の内容はNo.197(2018年8月24日)発売当時のものになります

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