KTM 1290スーパーアドベンチャー S

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電子制御レベルがまた引き上げられた!

先進の電子制御装置を搭載

電子制御において他社の先を行くKTMのアドベンチャーシリーズ。今回のモデルチェンジでも、双方向クイックシフターやクルーズコントロールなど、トップレンジのアドベンチャーモデルにふさわしい装備がおごられている。また従来から装備していた電子制御サスペンションもアップグレードされたことで、より使える装備へと進化している印象を受けた。

 

 

ダートで感じる電子制御の完成度

基本性能の進化に気をよくしてやって来たのはフラットダート。この手のトラコン装備車とのダートランは微妙なバランスの上に成り立っているもので、しっかりと路面にタイヤがグリップしてほしいときもあれば、逆に空転させたいときもある。ライダーによってライディングの技術や好みの差もあるからこのあたりに正解はないのだが、ただひとつ言えることは、トラコンの出来がよくないと、いずれ介入が煩わしく思えて制御を切りたくなる。

 

そこはこのマシン、オフロードパックというダート走行専用のモードが用意されている(リヤのABSカットは別になった)。パワーが大きく抑えられ、トラクションコントロールの介入とサスの仕様がダートに合せたものになる。先代のアドベンチャーではちょっと切りたくなる場面もあったものだが…。いやぁ、やっぱり制御技術が間違いなくベースアップしていて、不足をまったく感じない。それどころか明らかにトラコンがオンのときの方が確実にうまく、速く走れることにビックリ。それでいてリヤを意識的にすべらしたいときにはアクセルの開け方ひとつですべらせることも可能なのだから恐れ入る。また駆動がほとんど切れずに変速するクイックシフターもこれほどダートで有効な装置だとは…。電子制御となんとかは使いようである。

 

すっかり満足して走り終えるころには、これだけの巨躯がすこしだけ小さく感じられ、地の果てまでも行けそうな気分になり始めている。…またKTMのREADY TO RACE思想に感化されてしまったようだ。

 

ヤタガイ ヒロアキさんの投稿 2017年8月6日日曜日

 

こんな大きなマシンがキチンとダートではオフロードバイクの動きをするから恐れ入る。しかもつい攻めたくなるところが実にKTMらしい仕上がりなのだ

 

1290SUPER ADVENTURE Sのディテール紹介

 

足つき&乗車ポジション

KTM・1290SUPERアドベンチャーSの足つき状況。試乗インプレッションライダーは172cmの谷田貝 洋暁
身長172㎝/体重68㎏
写真はシートを低くした860㎜で撮影。両足の親指までしっかりと着けられたので、直立で支える分には不安はない。ただし傾斜地や不整地ではやはり重さを感じ気をつかう。こればっかりは慣れるしかないだろう

 

ヤタガイ ヒロアキさんの投稿 2017年8月4日金曜日

SPECIFICATIONS

全長×全幅×全高
軸間距離
1560±15mm
シート高
860/875mm
車両重量
238kg
エンジン型式・排気量
水冷4ストローク DOHC 4バルブ V型2気筒・1,301cm3
最高出力
118kW(160ps)/8,750rpm
最大トルク
140N・m(14.2kgf・m)/6,750rpm
タンク容量
23L
価格
199万円(税8%込)
メーカー製品ページ

http://www.ktm.com/jp/travel/1290-super-adventure-s/

CONTACT

問い合わせ先
KTMジャパン
電話番号
03-3527-8885
URL
https://www.ktm.com/jp/

※記事の内容はNo.185(2017年8月24日)発売当時のものになります

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