年の瀬パラドックス

本日11月30日。この時期になると多くの月間、隔月間編集部員の頭のなかはもう2013年である。

どういうことか説明すると、雑誌には発売日や号数のNo.○○といった数字の他に“○月”といういわゆる“月号”というものが決まっている。今月11月24日に発売されたタンスタNo.128号なら、2013年の1月号。そう、雑誌の世界ではすでに2013年を迎えていることになるので、中身の文章もすでに2013年になったつもりで書くというワケ。

そこで悩むのは出来事のレポート記事紹介などの担当者。たとえば、11月2日に行なわれたイベントをこの号で紹介する場合には、「今年の11月2日に○○が行なわれた」とはもう書けないワケです。だってもう雑誌の世界では“1月”なワケですから…、しかもこれを“昨年”と書くとまたおかしなことが起きる。だって実際の発売日は11月24日なワケですからねぇ。年内中に書店でそこだけ読んだ人は「昨年の? 11月2日? なんでそんな昔の話をワザワザ…」なんてカンジで誤解を招いてしまうことがない…とは言い切れない。

そこで悩んだ編集部員は、この時期だけ年号表示をするという姑息な手段を使うことになる。前述のくだりなら「2012年11月2日に…」と書けば、今年読んでも、来年読んでも誤解することがない。だけどうーんなんだかカタイ文章だなぁ…。でもね、この時期書店にならぶ雑誌はおおむねこんなカンジ。しかも、年が明けている誌面でまんまと「今年中には」とか「来年の」なんて言葉を見付けたり、くだけた文章なのに「2012年11月2日には」なんて時系列の部分だけは妙にまじめな表現になっていたりするのを見ると、同業意識が複雑に入り交じった感情で“ふふっ”なんてほくそ笑みたくなるのだ。

ということで、タンスタスタッフのアタマの中はすでに2013年を迎えている。“今年”はなんだかタンスタ読者のみなさんにはうれしいマシンたちが続々と登場するような気配だし、“今から”僕もそれが楽しみで仕方がない。それでは“今年”も残すところあと1ヶ月となりましたがそれではみなさんよいお年を!

…さすがにこれはちと気が早いか?

やたぐわぁ

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やたぐわぁ

本名/谷田貝 洋暁。「なるようになるさ」と万事、右から左へと受け流し、悠々自適、お気楽な人生を願うも、世の中はそう甘くない。実際は来る者は拒めず、去る者は追えずの消極的野心家。何事にも楽しみを見いだせるのがウリ(長所なのか? コレ)だが、そのわりに慌てていることが多い。自分自身が怒ることに一番嫌悪感を感じ、人生の大半を笑って過ごすことに成功している、迷える本誌編集長の44歳。

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