そんな日には午後からそうね、オキナワ?

先日、初めて格安航空会社、いわゆるLCC(ロー・コスト・キャリア)を利用してみた。しかも、5月の大型連休中の当日予約で(笑)。急きょ4日ほど休みを取ることにしたのだが、例によって直前まで休めるかどうかわからなかったため、行き先が前もって決められなかったのだ。

 

そこで泥縄式に当日の朝、これから4日間何をするかどこへ行くかを考えたわけだが、人出のあるゴールデンウィークだからクルマで動くのも面倒だし、わずか4日間のために時間のかかる外国へ行くのももったいない。電車にしてもわざわざお金を払って満員電車の中で数時間立ち続けるのも、ねぇ…。そこでダメもとで「飛行機だ!」とLCCを調べてみると意外や意外、当日の航空券が割と空いている。しかも、北海道から沖縄までいろいろ選べそうなのだ。確かに出発時間が午後で到着時間が夜だったりと時間帯が微妙に効率が悪かったりするのだが、朝起きてから数日間の行き先を決めるようなダメ編集者にはかえって好都合かもしれない(笑)。

 

そこで今度はLCCが発着する空港付近の天気をリサーチ。すると第一候補に挙がった“最近ご無沙汰の”札幌はこれから3日間ほど雨らしく、その時点で却下。“我が心の故郷”沖縄は快晴ではないがまぁまぁ。“この前行ったのはいつだっけ?”な福岡、大分、鹿児島あたりも、まぁ天気はよさそうである。

となると次の問題は宿である。とにかく日本全国的にゴールデンウィークだからね。宿という宿は埋まりつつあるだろうし、現地での足となるレンタカーなんかも気になるところだ。結局、土地勘があって宿とレンタカーがこれからなんとかなりそうな沖縄本島にしたのだが、沖縄行きを朝決めて出発するのだからなんとも贅沢な旅である。しかも往復航空券はこの観光需要が集中するこの時期で2万円ちょっとなのだから恐ろしい。「そんな日には午後から、そうね熱海にでも♪」なんて曲が昔あったが、あれから20年で北海道でも沖縄でも、今なら午後からの行き先も選び放題なのである。いやはやスゴイ世の中になったもんだ。

 

で、その気になるLCCは、離発着ゲートが飛行場の中でも遠かったり、バス移動が入って待合室が荷物のコーナーだったり、離発着が遅れたりといった多少の不具合はあったが、値段を考えればまずまずと思えた。ただ座席が狭いので数時間以上のフライトにはかなりの忍耐力がいりそうだから、このあたりは大手航空メーカーとつぶしあわずにうまく共存してほしいものだ。そうすれば僕らライダーにとっても新しい旅のスタイルが一つできることになるのだから。

やたぐわぁ

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やたぐわぁ

本名/谷田貝 洋暁。「なるようになるさ」と万事、右から左へと受け流し、悠々自適、お気楽な人生を願うも、世の中はそう甘くない。実際は来る者は拒めず、去る者は追えずの消極的野心家。何事にも楽しみを見いだせるのがウリ(長所なのか? コレ)だが、そのわりに慌てていることが多い。自分自身が怒ることに一番嫌悪感を感じ、人生の大半を笑って過ごすことに成功している、迷える本誌編集長の44歳。

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