走行シーンなし! それでも熱い !!『バリバリ伝説』新CMはこうして作られた

バイクは走っていない。それでも、筑波の空気は張りつめていた。8月10日、バイク王×『バリバリ伝説』新TVCMの撮影現場へ。早朝から大勢のスタッフが集結し、実写と原画、さらに別撮りの排気音まで重ねながら“バイク愛と”という言葉に込めた熱を映像へ変えていく。その舞台裏を追った。

愛車を売る場所から、愛を受け継ぐ場所へ

バイク王

「バイクを売るならGOバイク王♪」のフレーズで広く知られるバイク王。バイクの買取・販売を中心に、整備やメンテナンスなど、バイクライフに関わる幅広いサービスを展開している。

 

その役割は、単に車両を売買することだけではない。あるオーナーが大切にしてきた一台を受け取り、整備を行ない、次のオーナーへ送り出す。そこには、バイクとともに過ごした記憶やあこがれまで受け継いでいくという側面がある。

 

バイク王は2026年2月から『バリバリ伝説』を起用したCMを展開。名車とオーナーの物語を通して、同社が向き合う“バイク愛”をエモーショナルに描いてきた。今回の新作も、そうしたプロモーションの流れをさらに加速させる一本となる。

グンの熱は時代をまたいで加速する

バイク王CM

『バリバリ伝説』は、しげの秀一氏が1983年から1991年まで『週刊少年マガジン』で連載したバイク漫画だ。

 

主人公は高校生ライダー・巨摩郡、通称グン。ホンダCB750Fを駆る若者が、天性の速さと負けん気を武器に、公道からサーキット、そして世界の舞台へと駆け上がっていく。

 

ライバルとの激しいバトルはもちろん、仲間との友情、勝負に懸ける執念、マシンに向けられる愛情まで描いた作品で、多くの読者にバイクへの憧れを植え付けた。1985年には講談社漫画賞を受賞している。

8190_筑波サーキット

今回の撮影場所となった筑波サーキットも、グンのレーサーとしての物語を語るうえで欠かせない舞台のひとつ。バイク王がこの作品と組むことは、単なる懐かしさだけではない。世代を越えて受け継がれる“バイク好きの共通言語”を、現代の映像として走らせる試みなのだ。

走らない。だからこそ、速さが見える

8月10日、撮影の舞台となったのは筑波サーキット・コース2000。まだ朝の気配が色濃く残る時間から、現場には多くのスタッフが集まっていた。普段の雑誌撮影とは明らかに異なる人数と規模。サーキット内をス大勢のタッフが行き交い、一つのカットを成立させるため、各所で細かな確認が繰り返される。

華やかな完成映像からは見えにくいが、CM撮影は数多くの人間が秒単位で動く巨大な共同作業だ。その熱量に圧倒される一方、今回の撮影には意外な仕掛けがあった。

『バイクの走行シーンが“ひとつもない”のである』

撮影するのは、静まり返ったコースやピットが放つ独特の緊張感。今にもマシンが飛び込んできそうな空間をあえて無人のまま切り取り、見る者の記憶や想像の中に“速さ”を立ち上げていく。

さらに室内では、『バリバリ伝説』の原画を転写機で回転させながら撮影。原画そのものを揺らすことで、静止画に疾走感や振動を与えるという。静寂に包まれた実写のサーキットと、今にも紙面から飛び出しそうな漫画の名シーン。その相反する二つが、一本のCMの中で交差する。

音は、もう一台の主役だ

8190_排気音_加賀山

サーキットでの撮影とは別の日、エキゾーストサウンドの収録も行なわれた。場所は、元レーサー・現在全日本ロードレース選手権JSB1000クラスに参戦するSDG DUCATI Team KAGAYAMAの監督を務める加賀山就臣氏が運営するショップ(マシン:ドゥカティ・パニガーレV4R/ライダー:水野 涼選手)。収録に使用されたのは、加賀山氏が手配した「KENZSPORTS」が製作したRG500Γとバイク王が用意したホンダCB750Fだ。

8190_排気音_Γ

CM撮影本編では、バイクを実際に走らせない。しかし、『バリバリ伝説』の原画に重ねられる排気音は、実車から収録する。映像にマシンが映らなくても、その音を耳にした瞬間、視聴者の頭の中ではバイクが走り始めるからだ。

8190_排気音_CB750F

性格の異なる二台の排気音をどの場面で、どのように響かせるのか。その監修を担当したのが加賀山氏だという。画面を飾るための効果音ではなく、原画のマシンに再び命を吹き込むための“本物の音”。見えない部分にまで妥協しない姿勢からも、今回のCMに注がれたバイク愛が伝わってくる。

『バイク愛と』の答えは、完成映像の中にある

誰も走っていない筑波サーキット。転写機の上で震える『バリバリ伝説』の原画。そして、別日に収録されたRGV400?・500?ΓとCB750Fの排気音。

 

撮影現場で目にしたのは、完成CMを構成する一つひとつの素材にすぎない。それらが編集によってどのようにつながり、どんなテンポと音圧で見る者に迫ってくるのかは、この段階ではまだわからない。

 

走っていないのに、速い。静かなのに、エンジンの鼓動が聞こえてくる。バイク王と『バリバリ伝説』が掲げる“バイク愛と”の先に、どんな映像が待っているのか。その答えは、完成したTVCMで確かめてほしい。

刮目せよ。伝説は、再び筑波から走り出す。

 

CONTACT

問い合わせ先
バイク王
URL
https://www.8190.jp/

 

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