EVの未来はどうなる!? 2027年の市場規模は594万8,000台との予測も

「電動スクーターおよび電動バイクの世界市場 (〜2027年)

 

電動スクーターと電動バイクは今後年31.8%で急成長し、2027年の普及台数は現在の7倍弱となる594万8,000台と予測したレポートが発売中だ。

 

世界の市場調査レポートを販売しているグローバルインフォメーションは、市場調査レポート「電動スクーターおよび電動バイクの世界市場 (〜2027年)・車両区分 (電動スクーター・電動バイク)・電池 (密閉型鉛蓄電池・リチウムイオン)・走行距離・電圧・技術 (プラグイン・電池)・車両クラス・地域別」 (MarketsandMarkets) の販売を3月5日より開始。そこには興味深い結果が記されていた。

 

電動スクーターおよび電動二輪車の市場規模は、2020年だと86万1,000台。それが2027年までにCAGR(年平均成長率)31.8%で成長し、2027年には594万8,000台に達するという予測されている。通勤時の高いエネルギー効率に対する需要や、補助金や税金の還付を通じた電気二輪車への政府の支援などから、二輪車OEMは、従来の内燃機関(ICE)の使用を超えて電動バイクの開発を余儀なくされていることも要因として挙げられている。

 

レポートによると、充電インフラ開発のために各国政府による投資が増加していて、購入者に提供されるインセンティブにより、OEMが収益と地理的な存在感を拡大する機会を生み出すと予測。この予測はアジア太平洋地域の市場は、エネルギー効率がよく、エミッションフリーの電動バイクに対する高い需要により着実に成長を遂げていることを背景に挙げている。また、北米地域は政府のイニシアチブと高性能Eモーターサイクル部門の成長により、もっとも急速に成長する市場と見込まれている。

 

しかし、充電インフラネットワークの不足、初期投資に伴う高コスト、性能上の制約などが、電動スクーター・電動バイク市場の成長を妨げる可能性があるとしている。

○牽引要因:運転・保守コストの低さ

電動スクーター・電動バイク市場を牽引しているもっとも重要な要因は、石油製品の価格上昇とされている。新興国の消費者はすでにガソリン価格の上昇の影響を受けている。電気で作動する電動バイクは車両の運用コストを削減し、従来のバイクよりも効率的となる。メーカーは、さらに高い性能を持つ電動スクーターや電動バイクを開発することが期待されている。従来の電動バイクよりも可動部が少ないことから、メンテナンス面での心配も少なくなることもメリット。もっともメンテナンスコストが高いバッテリーの交換費用は、頻繁に発生するものでもないとされている。

●抑制要因:充電インフラの不足

電動スクーター・電動バイク市場の成長における最大のハードルは、充電インフラの不足が挙げられる。電動バイクを購入する際のもっとも大きな懸念は、充電の場所とタイミングとなるからだ。先進国とは異なり、ほぼすべての新興国で必要な充電設備が不足しているのが現状。メーカーは独自の充電設備を提供し始めているが、充電プロセスを容易にするにはまだまだ十分ではない。電動バイク市場の成長のためには、利用者が充電ステーションの心配なく長距離を走れる広範囲の充電インフラネットワークが必要とされている。

 

実際に電動モビリティがどう普及していくのかは各メーカーのみならず、国によるインフラ整備も大きく関わってくる問題であり、なかなか予断しにくいところではあるが、2030年には四輪ガソリン車の新規発売を禁止するという動きもあり、関心が高い人も多いだろう。このレポートの詳細目次は公開されているので、気になる人は目を通してみていただきたい。

 

なお、このレポートは専門業者向けであり、内容は英文、価格は4,950ドルから(日本円で約54万3,900円)となっている。

レポートの詳細はこちら

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