HONDA ADV160

現在、ホンダが日本で正規に扱っている中間排気量のモデルはスクーターのみ。世界的に人気の高いPCX160と、その派生モデルであるADV160だ。今回はオフロードテイストあふれるADV160をピックアップしてみた

文:吉田 朋/写真:関野 温

排気量と共に走りも気持ちも余裕がアップ

HONDA ADV160のスタイリング

購入してよかったと思える万能型マシン!

 

ホンダは2017年にX-ADVでアドベンチャーの新しい価値観を提案。市街地では“便利で使い勝手がよく、郊外では不整地を含めて高い走破性”を発揮すること。この2点をクロスオーバーさせつつ外観をアドベンチャーツアラーテイストで仕上げ、支持を集めた。ただ大型二輪免許が必要になるため、気軽さという面が弱いのは否めなかった。その気軽さを前面に押し出すべく、人気の中間排気量スクーターPCX150をベースにしたADV150を2019年に送り出した。

 

単にタフさを演出するデザインに仕上げただけでなく、PCX150のフレームをベースにシートレール後端部を専用設計とし、路面の凸凹に対してワンランク上の上質な乗り心地を追求してサスペンションも見直し、ホイールもデザインとサイズを変更。出力面もPCX150をベースとし、駆動系と吸気系を見直すことでより低中回転域のトルクを厚くしながら、高回転域の伸びを追求。PCX150よりも価格は高かったが、そのデザインもあってPCX150に劣らない人気を集めた。

 

ADV150が登場した翌年、2020年にPCX150はPCX160にモデルチェンジ。排気量はプラス7㏄の156㏄になり、フレームなども見直され、走行性能が向上した。それに加えコミューターとして求めらる快適性・機能なども充実し、その魅力は高まった。だが、ADV150の魅力は色あせず、そちらを選ぶライダーも少なくなかった。

 

そして2022年にADV160が発表。2023年から発売がスタートし、好調なセールスをマークしている。ちなみにその1台は筆者が購入。日常の足として、取材時の移動手段として、ときには林道に行くことも想定してのこと。実際にさまざまな使い方をしており、複数台所有しているが、もっとも稼働率の高いマシンになっている。それらを踏まえて、その乗り味を書きつづっていこう。

旅・ダート走行も楽しめる オールラウンダー

 

まずエンジン。排気量アップにともないプラスαの余裕が増している。劇的というわけではないのだけれど、スタートダッシュがよくなり、高回転域の伸びも上々。幹線道路で交通の流れをリードでき、気持ちよく走れる。ただ、高速道路での最高速はADV150とほとんど変わらない。高速道路を走る機会もあるが“120”の数字を見たことはない。ちなみに実際の数値はそれ以下だと思うが、最高速を期待しているわけではないので個人的には気にならない。

 

ただ、幹線道路の流れに乗っているときは燃費はいいのだけれど、アクセルをワイドオープンにしたり、100㎞/h以上で巡航すると途端に悪くなる。瞬間燃費が表示されるので、ガソリン代が高騰している昨今、極力燃費走行を意識している(それでもスピードを出すときにはしっかり出す)。ちなみに7000㎞走って平均燃費43.1㎞/ℓをマークしている。

 

車体面では新形状のフレームを採用しているとのことだが、性能的にはADV150と大きな差があるとは感じられない。軽快なハンドリングで、高速域での安定感は変わらないけれど…。これはシート高を下げることが主な目的のようだ。ちなみに連載企画『オフロー道』でわりとガレたところのある林道を走ったが、二輪二足で走れたのは好印象。

 

そして長距離(東京・奈良)を往復して気づいたのが、シートの快適さ。1000㎞ほどだったが、お尻が痛くならなかったのに驚くとともに旅バイクとしても優秀な1台であると実感した。

次ページ:HONDA ADV160のディテールを紹介!

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問い合わせ先
Hondaお客様相談センター
電話番号
0120-086819
URL
https://www.honda.co.jp/motor/

※記事の内容はNo.258(2023年9月22日)発売当時のものになります

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