カタログやメーカーのHPを見ても載っていない、でも街で見かけることもある…。絶版車の中でも“旧車”と言うには古すぎない、1990年代のバイクたち。ストリート系バイク人気が高まり始めた90 年代末に、ビンテージ風のカスタムテイストあふれるスタイルで登場したブロンコ。セローゆずりの扱いやすさも大きな魅力だ
セロー由来の扱いやすいスクランブラー
数値的な性能ではなく、日常に違和感なく溶け込むスタイルを求めはじめた90年代半ば。それまでメインジャンルではなかったオフ系マシンをベースとした“ストリート”ムーブメントが興ったのもそのころだ。
そのブームによりオフロードを源として細分化されたカテゴリーまでもが、広く脚光を浴びることとなる。今回紹介するブロンコも、未舗装路がめずらしくなかった時代にオン/オフ両方の走行を想定した、“スクランブラー”というビンテージ色の強いジャンルを現代によみがえらせたマシンなのだ。
メカニズムはトレッキングモデルとして長年親しまれたセロー225をベースに、1、2速のロングレシオ化などロード向けにリファイン。また、軽快な走行性を高める専用フレームやトレール量の変更、ショートホイールベース化なども実施。セローから受け継ぐ信頼性と扱いやすさに、より磨きをかけている。
さらにオフロードマシンのパイオニアと高く評価される68年誕生のヤマハ・DT-1のスタイリングを踏襲するタンク形状のほか、あえてスチール製パーツを多用。その徹底した作り込みにより、カスタムマシンのような異彩を放つ。
扱いやすさに加え独自のデザインは、スタンダードとしての魅力と個性を兼ね備える。いつの時代も色あせないコンセプトを強く持つ1台だ。
足つき&乗車姿勢
タンデム
YAMAHA BRONCOの主要スペック
- 全長×全幅×全高
- 2,030×800×1,140(㎜)
- 軸間距離
- 1,320㎜
- シート高
- 795㎜
- 乾燥重量
- 108㎏
- エンジン種類・排気量
-
空冷4ストロークOHC2バルブ単気筒・223㎤
- 最高出力
- 14.7kW (20ps)/8,000rpm
- 最大トルク
- 18.6N・m (1.9kgf・m)/7,000rpm
- タンク容量
- 8.3L
- 燃費(60km/h低地走行テスト値)
- 54㎞/L
- タイヤサイズ
- F=2.75-19・R=120/80-18
- 発売当時価格
- 39万9,000 円(税抜き)
Buyer’s Guide
街で見かけたのがキッカケで購入を希望するという人も多く、そのスタイルから女性にも人気が高いモデル。ただし販売期間が3年と短かったため、そもそもの販売台数が多くはない車種だ。市場での台数も少なく、さらに程度のいいモノとなると探しづらいかも。大人気車というほどではないので中古価格は比較的控えめ。30万円ほど〜高くても50万円あたりまでが相場となっている。
BRONCOが発売された1997年の出来事
- ナホトカ号重油流出事故
- 神戸児童連続殺傷事件(酒鬼薔薇事件)
- 大阪ドーム完成
- ポケモンブーム、たまごっち大ヒット
- フジテレビ台場新社屋から放送開始
- ペルー日本大使館公邸占拠事件、特殊部隊突入
- 香港返還
- ダイアナ妃事故死
- サッカー日本代表W杯初出場を決める
- ヒット曲 Kinki Kids『硝子の少年』、セリーヌ・ディオン『My heart will go on』
- ヒット映画 『タイタニック』、『もののけ姫』
※本記事はNo.145(2014年4月24日発売)に掲載された当時の内容を再編しています