YZF-R1の血統を受け継いだ250ccスーパーバイク・YZF-R25

2016年1月6日

2008年に登場したニンジャ250Rを皮切りに、ホンダからはCBR250R、スズキからはGSR250シリーズが発売され、一大ムーブメントを巻き起こした250ccフルカウルモデル。

そんな中、ヤマハが250ccフルカウル戦線へ送り込んだモデルが、今回紹介するYZF-R25である。

2014年7月よりインドネシア市場などで販売が開始されていたモデルであるが、日本市場への導入が始まったのは2014年12月15日のこと、国内メーカーとしては最後発となるモデルだけに、その完成度の高さは折り紙付きだ。

2013年の東京モーターショーにてコンセプトモデルが披露され、登場前からそのスポーティなルックスが話題を呼んでいたYZF-R25。

YZF-Rシリーズの系譜を感じさせるレーシーなスタイリングながら、逆スラントのヘッドライトがYZF-R25ならではの個性を演出している。

スリムに見えるよう下側を大胆に樹脂パーツとしたテールカウルや、力強いタンク形状、異形ホイールなど、スーパースポーツルックを獲得するための細やかな配慮がなされている。

ルックスと同時に注目を集めたのはそのエンジンだ。

新開発の249cc並列2気筒エンジンは、アルミ鍛造ピストンや浸炭コンロッド、直押し式の吸排気バルブなどの豪華な仕様。その結果、並列2気筒エンジンながら、レッドゾーンは14,000rpmからという高回転型のエンジンに仕上がっている。

その一方で、低中回転域でもトルクフルで扱いやすく、回さずとも十分だが、回せばさらに楽しめるところがYZF-R25の魅力なのだ。

フレームには、新設計のダイヤモンドタイプを採用。左右非対称のスイングアームは573mmのロング設定とし、インナーチューブ径Φ41mmの正立フロントフォークやモノクロスタイプのリヤショックなども相まって、良好なトラクション性能＆接地感のわかりやすさを実現している。

アップライトなポジション設定のセパレートハンドルや、大きく取られたハンドル切れ角（34°）、166kgと軽量かつスリムな車体なども相まって、コンセプトである“毎日乗れるスーパーバイク”を体現したスポーティな走りも楽しめつつ、日常でも扱いやすいモデルに仕上がっている。

また、2015年4月にはABS仕様もラインナップに加わった。

カラーラインナップはスタンダードモデルと同じで、販売価格はスタンダードモデル比で4万3,200円高の59万9,400円だ。

国内販売台数400台限定で、2015年7月20日に登場したYZF-R25 Movistar Yamaha MotoGP Edition。

ヤマハのMotoGPマシン・YZR-M1のカラーリングをモチーフにしたレーシーな専用カラーを採用している。販売価格はスタンダードモデル比で1万800円高の56万7,000円だ。

シート高が780mmに抑えられていることに加え、シートの側面＆車体がとてもスリムで、足が真っ直ぐ下ろせるため足つき性は良好だ。

一般的な体格の成人男性（モデルは身長172cm・体重68kg）はもちろんのこと、女性にもオススメできるだろう。