KYMCO AK550

連載新車体感 ニューモデルインプレッション

No.
184
連載新車体感 ニューモデルインプレッション

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※公開中の誌面内容はNo.184(2017年7月24日)発売当時のものになります

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時代とともに進化する技術のおかげで、スクーターの走行性能は飛躍的にアップした。そんなハイパフォーマンスなビッグスクーターに新たに加わるAK550。一足早く台湾にて試乗してきたぞ。

文:岩崎雅考/写真:キムコジャパン

スタイリング

 

“旅のスリル”を存分に楽しめる性能と装備

車両の話に入る前に、メーカーであるキムコ(KYMCO)について触れておこう。スクーターに興味のない人にとっては、まったく“?”なメーカーだろうけれど、じつは世界のバイク販売台数において、ホンダ、ヤマハ、スズキに継ぐ4位の台湾メーカーなのだ。カワサキにスクーターをOEM供給していたり、BMWにエンジンを供給していることでも知られている。そして、そのキムコが創業50周年を記念して開発したのがこのフラッグシップモデル・AK550なのだ。

 

ヤタガイ ヒロアキさんの投稿 2017年6月24日(土)

 

6月の頭に台湾で大々的な新車発表会が行なわれ、その翌日にテストコースにて試乗のチャンスを得たことで今回のレポートへとつながった。すでにスペックや構造などは発表されているので、ちょっとスクーターに詳しければ、今年大きなモデルチェンジを敢行したヤマハのTMAX530が直接的なライバルだと思われていることだろう。ところが、実際に乗ってみると両車には大きな差があったのだ。端的に表すなら“静”のAK550、“動”のTMAXと言える。

 

エンジンを始動させると、ドコドコと低音の2気筒スポーツモデルらしいエキゾーストノートが響いてくる。その音からトルクフルでかなりパンチの効いたフィーリングのエンジンかと思いきや、アクセルを開けていくと、非常になめらかな吹け上り方をすることに少々驚かされる。アクセル操作のフィーリングも軽ければ、それに反応するエンジンのフィーリングも4気筒のような軽やかさがある。さらにアクセルワークに対する出力系の反応がリニアすぎることもなければ、鈍重な印象もない。いわゆる扱いやすい出力特性というやつだ。またアイドリング時のドコドコした2気筒らしいエキゾーストノートから想像していたのとは異なり、高速域ではほとんど排気音が気にならない。長距離を走るときには、この静かさが大きなメリットになることだろう。とはいえ低回転域からしっかりとトルクがあるので、間隔の短いエンジンの回転数を上げる必要のないスラロームでも、細やかなアクセルワークにしっかりと車体がついてくる。さらにそのままアクセルを開けていけば、とくにもたつきを感じることなくスムーズに高速域まで加速していくのだ。メーター読みで160㎞/h弱までは難なく加速していき、その時点でまだ余裕もあったことを付け加えておこう。

 

スピードをコントロールするブレーキは、フロントにφ270㎜のダブルディスク、ラジアルマウントのブレンボ製キャリパーを配し、絶対的な制動力は十分。ただ、レバーの引きがソフトで、かつストロークもあって奥まで握り込んでいくと効力が立ち上がっていく印象。人によって好みの分かれる味付けで、フィーリングに慣れれば、扱いやすいブレーキといえるだろう。

 

ハンドリングは適度な軽快さがありつつ安定感もある。切り返しなどで、スッと車体を倒せて、さらに起こす際にももたつく感覚がないのだ。もちろん軽すぎて意識した以上に車体が傾くなんてこともない。実際にどれくらい傾いていたかはわからないけれど、乗っている感覚でかなり倒し込んでも“まだまだいける!”というフィーリングがあり、このあたりからスポーティな走りにも十分対応できることがうかがえる。

 

まさに“ザ・スリル・オブ・ツーリング”というコンセプトを具現化できるパフォーマンスを有したマシンだったというのが、今回のファーストインプレッションだ。加えてトータルの容量が確保されたシートスペースやスマートフォンと連動したコミュニケーションツールnoodoe(ヌードー)を標準装備するなど、そのパッケージはフラッグシップにふさわしい内容だといえるだろう。

 

 

KYMCO AK550のディティール紹介!

※記事の内容はNo.184(2017年7月24日)発売当時のものになります

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