新幹線の憂鬱から知り得たこと

 みなさんは、帰省するときにバイクに乗る派?それとも新幹線派? もちろん遠すぎて飛行機を使う人がいたり、家族がいるから…という人がいるにしても、できるだけバイクで帰りたいと思うのではないだろうか。僕も名古屋の実家まで帰るときは真夏でも真冬でもバイクに乗る。

 

 新幹線を使えば、東京から名古屋までは約1時間半とあっという間だ。しかしバイクで行くとおよそ5時間かかる。両親は体を心配して「新幹線で帰ってきて」と言うけれど、5時間くらいのツーリングは時間的にも距離的にもちょうどよく、新幹線より安く済む。満足いくまで走れて楽しいしね。

 

 しかし、先日は身内の不幸があり、仕事を午前中に切り上げて名古屋に向かわなければいけなかった。バイクで行っている場合じゃない。こういうときは新幹線が役に立つ。が、隣の席のサラリーマンが貧乏ゆすり&靴をタンタンと鳴らす最悪の環境。目を閉じても靴音が鳴ってイライラしてしまい、一言声をかけようかと悩みながらも結局できず…。

 

 運が悪かったといえばそれまでだが、公共交通機関を利用するとこのようなケースに遭遇することがある。他人に腹を立てない自制心が必要な一方で、バイクは気楽だなぁと思うのだ。これまで“他人の存在”を意識してバイクを選んでいたわけではなかった。楽しい、安い、だけじゃなく、気分よく帰省するために僕にはバイクが必要だったのだ。

イトウくん

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イトウくん

「人生最後の晩餐は何がいい」と聞かれたら、味噌煮込みうどんと正気で答える、愛知県出身ではないのに名古屋メシに熱狂する28歳。ロングツーリングといえば味噌煮込みうどんを目指す名古屋までが鉄板(あぁ名古屋に住みたい)。編集部内では年齢的に若手といわれているが、外見的には35歳前後といわれることもあり、焼き魚や煮物の食卓に心和む男にフレッシュ感は皆無。若いのかおっさんなのか微妙な年ごろである。

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