状況に応じて自然にできるようになろう!ギヤチェンジ

安定した発進・停止ができるようになると、次は走行中の速度調節の練習が始まる。アクセルを回せば加速して、ブレーキを使えば減速するというのが基本だが、それだけにとどまらないのがMT車のバイクの操作。エンジンのパワーはギヤを通してタイヤへと伝えられるが、一つのギヤでは出せる速度が限られてしまう。よって、出せる速度域を広げるギヤチェンジが必要になるのだ。

ギヤチェンジの基本操作をおさらい

ギヤチェンジの基本操作はバイク操作入門の以下の記事で解説しているので、そちらで確認していただきたい。

 

③変速 〜スピードに合わせてギヤを入れ替えよう〜

 

ギヤチェンジをスピーディにできるようになろう

ギヤを上げるときの操作は、上の記事で示したとおり。これより簡単な操作もないし、複雑な操作もない。つまりはこれがすべてだ。はじめは手と足をひっきりなしに使う動作に混乱するだろうが、慣れてしまえば誰でも簡単にできるようになる。

 

ただし、簡単に習得できるのはあくまで“ギヤチェンジができる”ところまで。難しいのは、それらを一瞬のうちに完遂させるスピーディな操作だ。操作の各手順を一つひとつ意識しながらゆっくりとやっていると、ギヤチェンジが完了する前にバイクが失速してしまう。クラッチを切っている時間を可能な限り短くすることを意識してほしい。ギヤチェンジがすばやくできると、急制動など大きな速度変化が必要となる課題も格段にラクになるぞ。できて当たり前の操作だが、伸びしろがいくらでもある奥深い基本操作だ。

 

15㎞/hで走行し、ギヤチェンジを一瞬で終了させた場合と、各操作に約1秒ずつかけて終了させた場合、これほどの距離が空いた。この無駄な距離を短くしていくことが課題となる

 

シフトダウンはいつ使う?

シフトダウンの操作もシフトアップとほぼ同じ。シフトペダルを上げるのではなく、上から下へと下ろすようにすればOK。シフトダウンは以下のような場面で必要となってくる。脊髄反射でシフトを下げられる境地を目指そう。

停止前にシフトダウン
停止前に減速しつつギヤをローまで下げておこう。そうしておけば、発進時にわざわざローにする手間が省け、すばやい再発進が行なえる
コーナー進入前にシフトダウン
コーナーへの進入時に減速するのは、運転手として当たり前の操作。進入する手前でギヤを下げておけば、フロント・リヤブレーキに頼らずエンジンブレーキで減速できるほか、立ち上がりでも加速しやすく、きれいなラインを描けるぞ。ただしコーナー進入前にあまりにも急激なシフトダウンをするとエンジンブレーキの効きすぎで不安定になるのでスピードの出しすぎには注意が必要だ
坂道でシフトダウン
坂道の登りでは、速度が低下しやすい。トルクがある低速ギヤに変えて登らないと、速度がみるみるうちに低下し、エンストしやすい。また、下りでギヤを低くしておくとエンジンブレーキがよく効くので、徐行して走りたいときに便利だ

 

教習所内ではどのギヤで走る?

1速
  • 発進時
  • クランク(2速でも可)
  • 一本橋
  • 波状路(大型二輪教習時)

など

2速
  • 1速で発進したすぐ後
  • コース周回時のカーブ
  • S字カーブ
  • スラローム

など

3速
  • コース周回時の直線路
  • 急制動

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