力よりも姿勢が大事!バイクの引き起こし方

引き起こしは教習所で初めに挑戦することになる項目だ。バイクはクルマと違い、乗り手がバランスをとらないと立っていられない乗り物。どれだけ技能が熟達しても、転倒してしまう可能性はゼロではない。公道で転倒したとき、バイクを引き起こして道路上の障害物とならないようにする技術がないと、教習を受けることはできないのだ。“筋肉に自信はないんですが…”という人も大丈夫。正しい体の使い方をすれば、過度な力は必要ないぞ。

起こす前にやるべきこと

キーはOFFに

スイッチをオンにしたままだと電気系統が流れているままなので、誤ってスターターボタンを押してしまった際などとても危険なのだ。

左に倒れたら

引き起こしたときにバイクが前後に動かないよう、クラッチレバーを引きながらシフトペダルをニュートラル以外に入れておこう。ロックがかかり、タイヤが動かなくなる。

右に倒れたら

フロントブレーキをにぎり、引き起こしたときにバイクが動かないようにする。体はサイドスタンドと反対の位置になるので、サイドスタンドはあらかじめ出しておこう。

 

引き起こす際はココをつかもう

左に倒れた場合、左手はハンドルの左グリップ、右手はタンデムシート下のフレームをつかもう。右手はグラブバーがあればそこをにぎってもいい。バイクによってやりやすい箇所を見つけよう。

持ち上げるというより足で押すイメージで一気に起こす

❶ヒザに力を込める!

ヒザは完全に折り曲げるのではなく、徒競走のスタート前のように前へ力を押し出すような姿勢をとっておく。完全に折り曲げると足腰に力が入りづらく、引き起こしにくい。

❷バイクに密着!

体がバイクから離れる…つまり腕を伸ばしているような状態だと、ヒジなど力を込めにくい関節を使うことになり、引き起こすのが困難に。体を密着させれば力が入りやすい。

 

❸脚の力で一気に起こす!

腕で引き上げる力も必要だが、それ以上に足で押し上げる力が必要になってくる。腕はあくまでバイクを引っ張るだけ、主役は足の力!ぐらいの勢いで臨もう。

❹前へ倒れこむ勢いで

頭は前転するぐらいのイメージで、地面が見えるぐらい前に倒し込もう。こうすることでバイクを引き起こす力を、最適な方向へと持って行きやすいのだ。

引き起こしの悪い例

体がバイクから離れてしまい、ヒザも力を込められるような姿勢ではない。体を痛める可能性もあるのでやらないように。このような状態だと、たとえ筋肉隆々になるぐらい鍛えていても引き起こすのは困難だ。逆に言えば、姿勢さえしっかりとしていれば過剰な力は必要ないぞ。

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