最適なライディングポジションの要の一つ! バイクのハンドル高さ調整方法

試走をしながら自分好みのハンドルポジションを見付けよう

ハンドルが極端に遠い(低い)と前傾姿勢になりすぎたりヒジが伸びきったりと、マシンを操作するうえでマイナスに働くことが多い。同様に近すぎ(高すぎ)もNGだ。ライダーの体格に合わせるだけでなく、単純に乗り味の好みが反映されやすいパートでもあるので、何度か試走をして好みのポジションを見付けよう。

使用する工具
六角レンチ
バーハンドルを上下からはさむように固定しているホルダー。このボルトを緩めるには六角レンチやメガネレンチなどが必要になる。本記事の例として取りあげたMT-25の場合は6㎜の六角レンチを使用

1. キャップを外す

キャップを外す
MT-25の場合はヘックスボルトの穴を保護するための樹脂製キャップが付いており、爪をひっかけて引き上げると外すことができる。キャップなしの六角ボルトを採用するモデルも

2. ホルダーを緩める

ホルダーを緩める
キャップの下に隠れているボルトを緩めるとハンドルバーを回せるようになる。ボルトは完全に抜ききる必要はなく、たいていの場合は下側だけ緩めればOKだ。仮に4本とも緩めた場合、締めるときは「 △ 」で示された上側のボルトを完全に締めてから下側を締める、と覚えておこう

3. またがって微調整

またがって微調整
実際に乗車姿勢をとって最終確認。このときボルトを緩めすぎているとハンドルバーがグラグラして保持が難しくなるので、力を加えてはじめてバーが回るくらいの締め付け具合にしておくといい

調整可能な範囲

調整可能な範囲
一般的なバーハンドルを調整する場合、弧を描くようにグリップ位置が移動する。完全な水平方向への変更はできない構造だけど、この範囲でもグリップ位置を遠く(近く)することは十分に可能だ

セパレートタイプは調整できる?

セパレートハンドルは転倒時に強い衝撃を受けるとタンクに接触しやすい構造のため、純正タイプはストッパーが設けられ、初期位置から変更できなくなっているモノが多い。社外品に変更することで高さ・垂れ角・絞り角といった多様な調整が可能になる場合も

グリップ位置はどの程度変化する?

上体が起き気味になるポジションが好みの人は高めに設定してやるといい。ただしケーブル類の取りまわしやスイッチの操作感の変化も考慮すべきなのでやりすぎは禁物。低くする場合も同様で、その場合はタンクと干渉しない範囲で行ないたい。

ココがポイント!

標準の位置に戻すには?
標準の位置に戻すには?
ハンドルバーにはポンチと呼ばれる丸い印がついており、上下ホルダーの合わせ面とポンチが重なる場所が標準位置となる。調整を繰り返してなんだかよくわからなくなった場合は、いったんこの位置に戻してみよう
干渉に気を付けよう!

干渉に気を付けよう!
ハンドルを下げた場合に注意したいのがタンクとの干渉。MT-25はこれをさけるために凹みがついたタンク形状になっているけれど、極端に下げた場合は接触してしまう。転倒時のことを考えると、少し余裕を持たせた間隔にしておくべき

※調整作業後にハンドルがしっかり固定されていないと走行時に大変危険です。試走の場合も本締めを忘れずに。工具の扱いや調整に自信がない方は、バイクショップなどに相談することをおすすめします。

ハンドル位置がライディングにおよぼす影響は大きいぞ!

ライディングポジションの要となるのはシート、ステップ、そしてハンドルだ。シートとステップは一部のモデルをのぞき、社外品に交換したり加工するしか調整方法はないけれど、ハンドルならノーマルの状態でも比較的簡単に好みのポジションに変更が可能だ。自分の体格や乗り方に合わせて各部をうまく調整することでコーナリングがスムーズになったり疲労軽減ができたりと、さまざまな違いを感じることができるので調整機構が付いているモデルに乗っている人は積極的にチャレンジしてみるといいだろう。

レバー高やミラーの調整も忘れずに

レバーホルダーはミラーステーと一体になっているモデルが多い。そのためハンドル調整をしたらレバーの高さも変わり、レバーの高さが変わればミラーの視界も変わる。ハンドル・レバーミラーの3つはセットで調整するものだと考えておこう。

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