ショックユニットのバネを縮めている強さ “プリロード”を調整してみよう!
ショックユニットのプリロード(イニシャル)調整。このプリロードをひと言で解説すると“ショックユニットのバネを縮めている強さ”のこと。これは車体に取り付けてバイクの重さやライダーの体重で縮む強さではなく、ショックユニット単体の状態で縮められている強さのことだ。なんだか難しそうだけど、要はあらかじめ強めに縮められている方がバネの反力も増すため重量物に適しており、反対に弱く縮めると軽量物に適した特性になるということ。ちょっとハードルは高めだけど、せっかく調整機構が付いているのだからぜひチャレンジしてみよう。
標準値は、平均的な体格のライダーの体重が基準となっている
出荷時に設定されているプリロードの標準値は、平均的な体格のライダーの体重を基準とした設定になっている。そのため、タンデム時や重量物を積載しているときは標準値よりも強めに、軽いライダーが1人で乗るときは弱めにするのが一般的だ。
使用する工具
![フックレンチ](https://www.tandem-style.com/wp-content/uploads/2020/02/maintenance8_p04-1000x663-1-680x451.jpg)
1. 作業の前に
![分割型フックレンチ](https://www.tandem-style.com/wp-content/uploads/2020/02/maintenance8_p05-1000x663-1-680x451.jpg)
2. 溝にひっかけてフックレンチを回す
![フックレンチを回す](https://www.tandem-style.com/wp-content/uploads/2020/02/maintenance8_p09-663x1000-1-451x680.jpg)
ツインショックはアクセスしやすい
![ツインショックはアクセスしやすい](https://www.tandem-style.com/wp-content/uploads/2020/02/maintenance8_p08-1000x663-1-680x451.jpg)
※工具の扱いや調整に自信がない方は、バイクショップなどに相談することをおすすめします。
劇的には変化しないけれど、調整する価値アリ
プリロード調整はここまでに紹介したパートと異なり、やや機構が複雑で具体的な調整目安がない。もちろんライダーの体重や荷物の重量によって変更すればいいのだけれど、ライダーの乗り方によってそれが正解だと言い切れない部分もあるのだ。ただし、調整をすることでわずかな違いを感じることはできるハズだし、たいていのモデルに備えられている調整機構なので、いろいろと試してみるのもいいだろう。ちなみに純正のプリロードアジャスターならば、恐怖を感じるほど極端に特性が変化することはないので、その点の心配は無用だ。