少しの調整で握りやすさが大きく向上! バイクのレバー握り幅調整方法

グリップからレバーまでの距離を変えて握力を最大限発揮できる状態を作ろう!

人間の指は、伸び切った状態よりもある程度曲げた方が大きな握力を発揮できるため、レバー操作時の指の曲がり具合は非常に重要だ。これを適切な状態に調整するには、グリップからレバーまでの距離を変えて握力を最大限発揮できる状態を作ってやればいい。この項目はライダーの手の大きさ・指の長さによってかなり差が出るパートで、レバー操作が重いと感じる場合などに有効だ。気になる人は念入りにチェックしておこう。

使用する工具
コンビネーションプライヤー
今回の使用車両だと、工具が必要な場所はクラッチワイヤーのロックナットのみ。ここは素手でも回せる構造になっているけれど、きつく締まっている場合はコンビネーションプライヤー(ペンチ)を使用する

レバーの握り幅の目安

レバー幅の目安
レバーに指を4本添えたとき、小指以外の3本の第一関節の位置にレバーが来るように調整するのが一般的だ。これに“遊び”を考慮して位置決めを行なうといい

レバーの“遊び”って何?

“遊び”って何?
レバーをにぎったとき、最初に感じる軽い部分が“遊び”だ。これはワイヤーがつねに引っぱられている状態にならないように、張りをある程度緩めていることから生じるモノ。MT-25のマニュアルには10〜15mmに設定するように記載されている

グローブをはめて調整しよう

グローブをはめて調整
レバーをにぎる感覚は指の太さによっても変わってくる。そのためレバー幅調整を行なう際はライディング時を想定してグローブを装着しておこう。厚手のグローブほど素手との差が生じやすい

ブレーキレバーの場合

アジャスター機構は様々なタイプがある
ネジ式
ダイヤル式
アジャスター機構はバイクによって違いがある。ダイヤル式は縦方向にダイヤルを回して調整するタイプ。ネジ式はネジを締めたり緩めたりして調整するシンプルな構造だ
アジャスター機構がないタイプも

アジャスター機構がないモデルも
写真のMT-25のブレーキレバーはアジャスター機構を持たないシンプルな構造。小排気量モデルにはこのタイプが採用されているケースが多い

クラッチレバーの場合

1. ロックナットを緩める
ロックナットを緩める
機械式と呼ばれるタイプの調整方法。まずはアジャスターを固定しているロックナットを緩める。きつく締まっている場合はコンビネーションプライヤーを使うといい
2. アジャスターを回して調整
アジャスターを回して調整
ロックナットを緩めると、そのとなりのアジャスターを回せるようになる。上から見て車体進行方向に回すと遊びが大きくなり、逆に回すと小さくなる
3. ロックナットを本締めする
ロックナットを本締めする
アジャスターの位置が決まったらロックナットを本締めする。手締めでも十分だけど、緩み防止のためにコンビネーションプライヤーを使用してもいい
油圧式クラッチの場合

油圧式クラッチの場合
ワイヤーを使用する機械式に対して、油圧を利用したクラッチ機構を採用するモデルもある。調整方法はさまざまだけれど、これはレバー根元にあるダイヤルを回すタイプだ

お手軽にレバーの操作感を改善できた

レバーの幅をうまく調整すると、レバー操作がとたんに軽く感じることがある。これは最初の方でも述べたけれど 握力を効率よくレバーに伝えられるようになった結果だ。クラッチそのものを軽くするには社外パーツに変更する必要があるけれど、この方法なら少しの手間をかけるだけで同様の効果が期待できる。とくにクラッチレバーは、エンジンパワーが上がるにつれて重くなる傾向にあるので、ハイパワーモデルのオーナーはとくに気をつかいたいポイントだ。

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