
世界でわずか125台。インディアン・モーターサイクルから、伝説のスタージス・モーターサイクル・ラリーの原点を称える特別な“Chief Vintage Sturgis, SD Edition”が登場した。
1938年、サウスダコタ州スタージスで始まった小さなライダーの集まり。その中心にいたのが、インディアンのディーラーとインディアンを駆るライダーたちだった。そんなブランドとラリーの深い歴史を、クラシックなカラーリングと現代のパフォーマンスで形にしたのが、この限定モデルだ。
ブランド創立125周年に合わせ、シリアルナンバー入りで125台のみを生産。日本への導入時期と価格は後日発表される。
古きよきアメリカを現代の走りで楽しむ

Chief Vintageの魅力は、一目で“インディアンらしい”とわかるクラシカルなたたずまいにある。タイヤを深く覆うスカート・フェンダー、ワイヤースポークホイール、クラシカルなソロシート、ヴィンテージ・ハンドルバーなど、往年のアメリカンモーターサイクルを思わせるディテールを随所に採用。その一方で、走りの中身はしっかり現代的だ。
心臓部には空冷Vツイン“Thunderstroke 116”搭載し、最大トルク156Nmを発揮。大排気量Vツインらしい力強さを、ゆったりとしたクルージングから加速時まで存分に味わえる。

さらに“ツアー”“スタンダード”“スポーツ”の3つのライディングモードを備え、走るシーンや気分に合わせてキャラクターを変更可能。メーターにはRIDE COMMANDを搭載した4インチの円形タッチスクリーンを採用する。見た目はヴィンテージ。しかし、走りや使い勝手まで昔のままではない。そのギャップこそChief Vintageの大きな魅力だ。
1938年のスタージスを2026年に蘇らせる

このSturgis SD Editionを特別な存在にしているのは、単に“限定125台”だからではない。
車体を彩るのは、インディアン・モーターサイクル伝統の“Indian Motorcycle Red”と“”を組み合わせたツートーンカラー。そこに1930年代のインディアンを思わせる、色鮮やかなヘッドドレス・タンク・ロゴを配置する。現代のバイクでありながら、ひと目で古き良きアメリカを感じさせる仕上がりだ。
さらにサイドプレートに描かれた“56”にも意味がある。これは、ラリー黎明期のスタージスでレーサーたちが自身のマシンに手描きしていたゼッケンへのオマージュ。単なるグラフィックではなく、スタージスの歴史そのものを車体に刻んだディテールとなっている。

エンジンまわりも特別だ。1940年代のインディアンを思わせる塗装仕上げのシリンダーヘッドやプッシュロッド・チューブ、ブラック・シリンダーを採用し、現代のThunderstroke 116にヴィンテージの表情を与えている。
そして何より、このモデルの背景にあるのは“ライダーが集まり、走り、レースを楽しんだ”というスタージスの原点だ。1938年の最初の集まりは、わずか9人のライダーを中心に始まり、約200人の観客が集まった。そのイベントがやがて世界最大級のモーターサイクル・ラリーへと成長していった。Chief Vintage Sturgis SD Editionは、その始まりにインディアンが深く関わっていたという歴史を称える一台なのである。
125周年のインディアンと、90年近い歴史を持つスタージス。そのふたつの物語が重なった125台限定モデル。ガレージに置いて眺めるだけでも特別。しかし、このバイクが本当に似合うのは、やはりアメリカの広い道を思わせる景色の中を、Vツインの鼓動とともに走っている姿だろう。日本への導入時期、価格については後日発表予定。限定125台という数字を考えれば、気になった時点で今後の情報を追っておきたい一台だ。
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